シカゴ / シカゴⅥ(遥かなる亜米利加)

Chicago / Chicago VI
Chicago / Chicago VI

今の自分の耳で聴く限りでは、このアルバムから雰囲気が変わってきたと思える。当時からのファンの中にもシカゴは『Ⅴ』までみたいなことを言う方がいるようなので、あながち間違いではなさそうだ。

Chicago / Chicago VI (1973)
01. Critics’ Choice
02. Just You ‘n’ Me
03. Darlin’ Dear
04. Jenny
05. What’s This World Comin’ To
06. Something In This City Changes People
07. Hollywood
08. In Terms Of Two
09. Rediscovery
10. Feelin’ Stronger Every Day

なんといってもまず驚くのは01。ロバート・ラムが自身のソロアルバムに入れようとした曲らしいが、全編ピアノの弾き語りでホーンすら入っていない。これは異色すぎて、初っ端から彼らの変化を感じてしまう。そして全米4位のヒットとなった02はジェイムス・パンコウ作のピーター・セテラのヴォーカルで、セテラのヴォーカルがこの手のバラードに合っていると思わせるきっかけとなったかもしれない。スライドギターが激しい03やテリー・キャスの渋い04なども良い。コーラスが美しい06も個人的には好み。07はハリウッドを茶化したのかな、そんな雰囲気があるロバート・ラムの曲で後半のハイライトだと思っている。続く08はピーター・セテラによるカントリー調の曲で、この人も幅広いタイプの曲を作るんだなと、後のアルバムを含めてそう思う。

最初に書いたけどこのアルバムがそれまでと違うと感じるのは、何かを「変えること」を訴えてきた(「何か」と言うのは歌詞をちゃんと把握していないのでそう表現させてもらった)バンドがそれを止めてしまったように思えるからで、もはやそんなことを言うのは時代遅れだと彼らも思い始めてきたのかなと、そんな風に読み取れるのです。でもアルバムは5週間1位を記録したようで、勝手なイメージだけど、このアルバムは今だと軽視されがちのような気がするが、かなり良いと思う。

コメント

  1. GAOHEWGII より:

    hiroumi様 こんばんは

    この辺りは、持っているのですがもはや内容も覚えていない領域。
    hiroumiさんと同じく一通り集めたものの、あまりの大作振りに集中力が続かず
    燃え尽きてしまった部分もあったかもしれません。
    取り敢えず、再生だけはした気がします。
    今回のレビューを拝見して再びやる気スイッチが入りました!

  2. hiroumi より:

    GAOHEWGIIさん

    ありますよね、惰性のような感じで購入したものの聴いた記憶のないアルバムってw
    自分はまったく新規だったので、どのアルバムも新鮮な気持ちで聴けています。
    このアルバムの後も、ある意味大作ですね。