冬にわかれて『なんにもいらない』のLP

冬にわかれて/なんにもいらない

コロナ禍になってから、仕事はほぼ毎日テレワークとなり、音楽を聴きまくりながら仕事をしている。そんな中、はまっているのが「冬にわかれて」というグループ。

寺尾紗穂(Vo,P)、伊賀航(Ba)、あだち麗三郎(Dr,Sax)の3人から成るバンドで、2018年にリリースしたのが1stアルバムとなる『なんにもいらない』だ。

あれは2019年の初めの頃、奥渋谷にあるSPBS(Shibuya Publishing & Booksellers)に立ち寄った際に店内で流れていた曲が気になってShazamして知ったのが、本アルバムに収録の「耳をすまして」と「おかしなラストプレイ」だった。ただその時はそれっきりで、その後テレワークしながらSpotifyでいろいろ聴いている時に思い出したかのように聴き始めて、じわじわと気に入っていったのだった。

そして今年4月、2枚目となる『タンデム』がリリースされ、これがきっかけでハマりにハマったのである。

当初は『タンデム』のアナログ盤を注文していたのだが、後になって『なんにもいらない』もアナログでリリースされるというので、こちらも注文。そして先に届いたという訳だ。これまでずっとサブスクで聴いてきたので、LPで聴けるのが待ち遠しかった。

冬にわかれて / なんにもいらない

SideA
1. 君の街
2. 耳をすまして
3. 白い丘
4. おかしなラストプレイ
5. 月夜の晩に
6. 冬にわかれて

SideB
1. 甘露日
2. なんにもいらない
3. 優しさの毛布でわたしは眠る
4. 君が誰でも

サブスクでずっと聴いて感じてきたのは、アルバム本編はA-1からB-2までで、ラスト2曲はボーナストラックのようだと。その理由はアルバムタイトル曲でもある「なんにもいらない」がものすごくラスト感を醸し出して、これでアルバム終わりますよって言ってるような気がしてならなかった。だけど実際にはあと2曲ある、そんな聴き方をこれまではしてきたってわけだ。

それがLPで聴いたことで印象がガラリと変わった。なぜならB面のハイライトは「優しさの毛布でわたしは眠る」であることが明らかだからだ。それと同時に、かつての多くのアルバムがA面とB面を意識した作りになっていたように、このアルバムも実はそういうことを意識しての曲順だったのではと思えたのだった。当初からアナログを出すつもりだったのかどうかはさておき。

すでにレコードからデータ化もして、いつでもアナログからの音源を聴けるようにしたし、何十年ぶりかにカセッテテープにも録音した。これでサブスクオンリーだったアルバムを複数の手段で聴けるようにした。このような手間をかけてまで聴きこみたいアルバムは久々だ。

あとはセカンド・アルバムの『タンデム』も同じようにするだけなんだけど、早く届かないかな。

このアルバムの1曲目となる「君の街」のPV。この曲すごく好きだね。寺尾紗穂さんのソロとは違い、バンドですよと宣言しているかのようなイントロから力強くて良いです。

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