極私的オールタイムベスト50アルバム【その9】

Tears For Fears / Songs From The Big Chair
Tears For Fears / Songs From The Big Chair(1985年)
80年代にリリースされたすべてのアルバムの中でも1,2を争える素晴らしさだと思っている。”Shout”や”Everybody Wants To Rule The World”、そして”Head Over Heels”と立て続けにヒットし、アメリカでも大成功を収めた。俺は特にアナログB面の流れが好きで、完璧なアルバムだと思っている。いま聴いても凄いと思う。
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Television / Marquee Moon
Television / Marquee Moon(1977年)
いわゆる「ニューヨーク・パンク」と呼ばれる1枚で、しかし音はヴェルヴェット・アンダーグラウンドの流れを汲んでいて、後にはソニック・ユースに波及していると思っている。ひんやりとしたイメージは初めて聴いた19歳のころから変わらない。2016年1月に彼らは来日公演を行ったが、実はそれが俺にとっての初のテレヴィジョンのライヴだった。メンバーは良い感じに枯れていて、演奏もヨレヨレだったけど、このアルバム全曲をきめてくれた。
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Traffic / John Barleycorn Must Die
Traffic / John Barleycorn Must Die(1970年)
高校生ぐらいのころにFMで聴いた”Hole in My Shoe”がトラフィック初体験で、ずいぶん不思議な曲に聴こえた。きっと変なバンドに違いないと思いながらもアルバムを聴いてみるも割とまっとうでソウルやR&Bなんかの影響が見え隠れするグループだと分かったけど期待していたものではなかった。同じ頃にスティーヴ・ウィンウッドは”Higher Love”という曲を全米で大ヒットさせていた。俺も当時この曲が入った”Back In The High Life”というアルバムを聴いたけど正直ピンと来なかったのを覚えている。それから数年後、たまたま手に取ったこの”John Barleycorn Must Die”が俺の琴線に触れ、そこからトラフィックは好きなバンドとなった。だけどスティーヴ・ウィンウッドのソロはあれから聴いていないので、いい加減聴いておこうと思って早何年経ったことか・・・。

V.A. / Nothing Short of Total War
V.A. / Nothing Short of Total War(1989年)
俺がオールタイムのベストとして選ぶなかで、2枚だけオムニバス盤が入っている。まずは1989年に英国のブラスト・ファーストというレーベルからリリースされたこのアルバム。写真にも記載があるが、ソニック・ユース、ダイナソーJr、バットホール・サーファーズを始めとする同レーベル所属のバンドの曲が収められている。今なら「オルタナティヴ」という言葉があったけど、まだ当時はそんな呼び方なかったんだよね。たまたま今は無き池袋の「WAVE」で入手したんだけど、恐らくソニック・ユース目当てで買ったのかもしれない。アルバムには入っていない曲ばかりだったので。しかし全編通してそれまでに聴いたことがないタイプの曲が並んでいてすごく気にいっていた。しかし90年代半ばにふとしたことで手放してしまった。「どうせ中古で簡単に手に入るだろう」なんて思っていたけど、中古市場では全然みつからず、2000年前後に海外のオークションで再度入手したという経緯がある。リリース当時に聴いていたから、感覚として市場にもっと出回っていると思っていたんだよな。ちなみに全曲1トラックで収録されているので困る。

V.A. / The Bridge: A Tribute to Neil Young
V.A. / The Bridge: A Tribute to Neil Young(1989年)
もう一つのオムニバスは、同じく1989年にリリースされたニール・ヤングへのトリビュート・アルバム。ニック・ケイヴやダイナソーJr、B.A.L.L.など、こちらもいわゆるオルタナティヴな顔ぶれによるものなんだけど、当時このアルバムに対して当の本人であるニール・ヤングは激怒したんだよね。「俺はまだロッキン・チェアに座ってのんびりする歳じゃない」みたいな、そんなようなことを言ってたような。当時はまだトリビュート・アルバムって流行っていなくて、俺も「トリビュート」って「○○に捧げる」みたいな故人とか引退したような人に対して行うものだと思っていたから、ニール・ヤングが怒るのももっともだと思っていた。でもここに収録されているカバー曲はどれもが当時の彼らの解釈によって生まれ変わっていて、ヤング本人もこれを聴いて考え方を変えたのかもしれない。後にソニック・ユースをオープニング・アクトに迎えて「グランジのゴッドファザー」みたいになってたもんね。

コメント

  1. 旧一呉太良 より:


    お久しぶりです。

    >高校生ぐらいのころにFMで聴いた”Hole in My Shoe”がトラフィック初体験で、ずいぶん不思議な曲に聴こえた。
    そうなのです。初期2枚にはデイヴ・メイソンが居るのでとっても不思議、というかサイケデリックなアルバムになっています。
    是非、機会があればもう一度トライしてみてください。
    デイヴ・メイソン、ヴァン・モリスン、グラハム・ナッシュの三人を
    僕は「三大渡米しちゃったミュージシャン」と呼んでいます。(もっといますけれども)

    >しかし90年代半ばにふとしたことで手放してしまった。「どうせ中古で簡単に手に入るだろう」
    これはやってしまいがちですよね。あまり聴かない、しかもすぐ買い戻せる、というラインで
    売るcdって選ぶので。。。

  2. hiroumi より:


    旧一呉太良さん
    トラフィックは今ではCD持っています。
    Mr. Fantacyはとても好きで、ボートラに本文にも書いたHole In My Shoe も入っているので愛聴しています。
    すぐに買い戻せると思って売っちゃったCDやレコードは結構あって、今も買い戻していないのが多々あります。
    あと、逆にこれはレアになりそうだってのが案外中古でゴロゴロしているなんてこともありますね。