Sonic Youth / Daydream Nation(1988年)
ソニック・ユースのこのアルバムについては過去に書いているのでそちらをご覧ください。
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The Stalin / 虫(1983年)
まだパンクも大して聴いていない高校生の頃に、ビル・ラズウェルがリミックスした”Fish Inn”を興味本位で聴いたのが始まりだった。当時はレコードはすべて廃盤で、レンタルレコードにあったこのアルバムを聴いたものの、”Fish Inn”のようなドロドロした感じがなく最初はそれほど好きになれなかった。しかし矢継ぎ早に短い曲が流れていく展開にハマるようになった。手に入る音源は全部欲しいと思い、大枚はたいて買ったのが”trash”だ。ところで、これも高校生の頃だったと思うが、某国営放送の夜の番組で、甲斐よしひろがこのアルバムに入っている「天プラ」を流して大爆笑していたことは今も忘れない、ふざけやがって。
Steely Dan / Gaucho(1980年)
もし無人島に1枚だけしかレコードを持って行ってはいけないと言われたら、俺はたぶんこの”Gaucho”を選ぶと思う。そのぐらいスティーリー・ダンが好きなのだが、多くのスティーリー・ダン好きとはどうも話が合わない。彼らの多くはここに参加しているスーパー・ミュージシャン達に価値を見出しているようで、確かに演奏は素晴らしいものだが、俺が考えるスティーリー・ダンの唯一無二の特徴としては、適材適所に相応しい音を出すミュージシャンを配置するというそれまでになかったロック・ミュージックの「バンド幻想」を粉々に砕いたことだと思う。そんな彼らが作り上げた”Gaucho”は極限までに研ぎ澄まされ、どこか1か所でも欠けたらもろく崩れ去ってしまいそうな危うさがある。そんなアルバムのどこが「AOR」なのか俺にはまったく分からない。
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the stooges / fun house(1970年)
19歳の時に聴いて以来、このアルバムはずっと俺の血を湧きたててくれる。上の『ガウチョ』を無人島ディスクにとは思っているが、気分によってはこのアルバムが圧倒的に優位に立つんだよな。冒頭から最後までイギー・ポップのパワーが絶えることなく聴く者をぶちのめす。こいつだけは多感な10代に聴いておくべき、ハタチ過ぎて聴いてなかったら聴く必要なし!ましてやオッサンになってからなんて何の意味もなさない。ところで、俺ずっと30年近くこのアルバムを”funhouse”ってひとつの言葉からなるタイトルだと思っていたけど、どうやら違うのね。まあどっちでもいいし、俺はむしろ”funhouse”って言った方が通りが良い。
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Talking Heads / Fear Of Music(1979年)
トーキング・ヘッズは割と遅くに聴いたのだが、やっぱりこのアルバムか”Remain In Light”が究極の1枚なのではと思う。あえてこっちを選んだのはミニマムな作りに加えて、曲のタイトルが”Mind”、”Cities”、”Heaven”などと、単語1つだけの曲名が多くを占めているというところがシンプルで好きだ。”Remain In Light”よりもこっちのほうがイーノのプロデュースぶりが冴えていると思うのだけどどうだろうか?