【イマコレ】ピチカート・ファイヴ / ベリッシマ


ピチカート・ファイヴ / ベリッシマ

※イマコレ=「今ごろコレ聴いてる」「今まさにコレが俺にキテル!」的なアルバムなどをピックアップして紹介します。

01. 惑星
02. 誘惑について
03. 聖三角形
04. ワールド・スタンダード
05. カップルズ
06. 日曜日の印象
07. 水泳
08. セヴンティーン
09. これは恋ではない
10. 神の御業

1988年から1990年まで続いた第2期ピチカート・ファイヴ。すでにオリジナル・ラヴで活動していた田島貴男を2代目ヴォーカリストとして迎え、ライヴを精力的にこなしながらも3枚のアルバムをリリース。でも、小西康陽曰く「まったく売れなかった」そうだ。

俺もこの時期のピチカートを聴いたのは野宮真貴がヴォーカルになってからの頃で、たぶん1993年ぐらいになってからだったと思う。オリジナル・ラヴと同時期に聴き始めた「J-Pop」だった。

で、この『ベリッシマ』は、田島ピチカートの最初のアルバムで、俺は今でもこのアルバムはよく聴くのだけど、なぜか今頃、秋になると聴く回数が多くなる。なぜかというと、ここで歌われていることがどれも「切なく」感じるから。どの曲も基本的に男女の間のことを歌っている。

でもよくあるクソポップみたいな、ハッピーなラヴソングとかではない。男女の仲が醒めているというか、ラヴラヴではないことは確かなんだけど、でもこれがクールでもあって、感情的にわかるんだよな。

このアルバムは駄曲は1つもないのは当然なんだけど、俺がこの中でいちばん好きなのは「カップルズ」。この曲は高浪慶太郎がヴォーカルで、彼の優しい声がまた切なさを感じさせる。


「そして恋人たちの・・・」ってところがもう、いいね。

そして「これは恋ではない」も秀逸。こちらは田島がヴォーカルなんだけど、ここで歌われる2人の関係は何なんだろうといつも考えてしまうね。恋人みたいな2人ではあるんだけど。


「うぅーべいびーべいびー」はつい口ずさんじゃうよね。

今では『ベリッシマ』は名盤級の扱いをされているけど、当時はまったく売れなかったとか、本当に信じられないよね・・・。初めて聴いたころから、これはずっと思っている。ところで、このアルバムはちょうどアナログからCDへの変換期に出ていて、当時2000枚だけアナログがプレスされたそうだ。90年代のある日、俺は新宿のディスク・ユニオンでこのアルバムのアナログ盤を見かけた。なぜあの時買っておかなかったのだろうと後悔している。

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