オリジナル・ラブのアルバムを勝手にランキング&苦手な曲(2)

前回に続いてオリジナル・ラブのアルバムを勝手にランク付けして、さらに苦手な曲を選びます。これを読んだ人の中には「何であの曲が苦手なんだ!良い曲じゃないか」と思う人もいるかと思いますが、個人的な好みなので、適当に読み流してくださいね。

■第6位『ムーンストーン』(2002年)

オリジナル・ラブ / ムーンストーン

狂気的な『ビッグクランチ』の後はどんなのが来るのだろうと思っていたが、思いのほかすっきりしたタイプのアルバムが出てきたなと思いました。出た当時に生意気にも「2000年代のスタンダードになるだろう」なんて個人サイトに書いていたことを覚えています。今も頻繁に聴く1枚で、『風の歌を聴け』に次いでよく聴くんじゃないかぐらいの頻度かもしれないので、俺的には確かにスタンダードになっていますね。

オススメ曲は「アダルト・オンリー」と「守護天使」。
苦手なのは「悪い種」。アルバムが出る前にライヴで披露されたのを聴いて、大げさな印象を受けた。

■第7位『イレブン・グラフィティ』(1997年)

オリジナル・ラブ / イレブン・グラフィティ
オリジナル・ラブのライヴに行くようになったのはこのアルバムが出てからでした。今みたいに気さくなMCなんか皆無で「ありがとっ!」って言うだけだったな。機材元年と称して『Desire』までの肉感的な部分を薄め始めた作りはまだ試行錯誤ってところでしたね。でもどこか新しい領域に行こうとしている感じはすごく期待できたし、それが『L』や『ビッグクランチ』に繋がっていくところは物語が書けそうな展開じゃないですか?誰か書いてくんねえかな。

オススメの曲は「ペテン師のうた」と「ビター・スウィート」。前者は上で書いた新しい領域に行こうとしている作りなのと、そういうアルバムの中にも「田島節」がさく裂の後者が並んでいるところが最高ですね。
苦手な曲は「GOOD MORNING GOOD MORNING」、可もなく不可もなくって印象なのです。

■第8位『L』(1998年)

オリジナル・ラブ / L

機材元年だった『イレブン・グラフィティ』から格段にレベルアップした音作りだったのは衝撃だった。田島の素晴らしいところは、どの音楽に対しても小手先のテクニックで覚えるのではなく、ちゃんと自分のモノにしてさらに昇華していくところでしょうか。それを確信したのがこの『L』でした。前作で期待していたものがもう提示されたって思ったんですよね。惜しいのはCDの音が小さいこと。『エレクトリックセクシー』の後に聴くとボリューム上げる必要があるんですよ。

オススメ曲は「水の音楽」。オリジナル・ラブ史上で最も美しい曲だと思っています。
苦手なのは「宝島」、「Crazy Love」、どちらもシングルでしたね。

■第9位『東京 飛行』(2006年)

オリジナル・ラブ / 東京 飛行

グレーなジャケットが示すように、いぶし銀的な「ジェンダー」で始まるこのアルバムが出る前の2年ぐらいはオリジナル・ラブから離れていました。それだけにオールド・ロック的なこのアルバムには素直に良いと思ったものです。過去に渋谷陽一によるインタビューで、『街男 街女』とこの『東京 飛行』の違いは、同じスープを前者はお味噌汁のお椀、後者はキレイなスープ皿に入れた作品だって突っ込まれていたけど、俺もまったく同意ですね。続きは『街男 街女』が出てきた時にでも。

オススメ曲は「ジェンダー」と「遊びたがり」
苦手な曲は「Zigzag」、この曲も可もなく不可もなくという感じがする。

■第10位『エレクトリックセクシー』(2013年)

オリジナル・ラブ / エレクトリックセクシー

エレクトロニカを取り入れたのは意外だったけど、かつてのように実験的な感じには聴こえないですね。だけどみなさんどうです?案外このアルバムは聴いてないんじゃないでしょうか?エレクトロニカな要素ではなく、『ラヴァーマン』的なアレンジや音だったらもっとリピートされるアルバムだと思うんだけど、考え過ぎですかね。

オススメは「ファッションアピール」、「線と線」
苦手なのは「太陽を背に」。労働のことを歌ってる?うーん・・・。

あと6枚残っていますが、次回まとめて発表します。ここまででアレとかあのアルバムが出ていないですね。