これぞ「感激!偉大なるライヴ」、ザ・ローリング・ストーンズ『EL MOCAMBO 1977』

EL MOCAMBO 1977

The Rolling Stones / EL MOCAMBO 1977

まさかの正規リリースエルモカンボ!久しぶりにストーンズ関連で心躍ったわ。1977年、カナダはトロントにある300人収容の小さなクラブでのライヴ盤。

ストーンズは1977年に『ラヴ・ユー・ライヴ』という2枚組のライヴ・アルバムをリリースしていて、その中でアナログのC面にあたる4曲だけがこのエル・モカンボでのライヴ音源として収録されていた。俺がこのアルバムを聴いたのは80年代半ば、その頃からすでにこの2枚組ライヴのいちばんの聴きどころはC面だと言われていた。

他のA面B面D面はいかにもスタジアム・バンドなライヴに対し、C面だけは観客との距離も近く、ストーンズのメンバーもリラックスしたような雰囲気を感じられた。俺はその頃からエル・モカンボの他のライヴ音源も聴いてみたいと思い、ブートレグも聴いてみたが、その時はあまり自分にくるものが無かった。やっぱり良い音で聴きたいんだよなと思ったのだった。

それから30年以上が経った2022年、それは突如やってきた。エル・モカンボ完全盤としてついに公式にリリースされたというわけだ。

CD1

  1. Honkey Tonk Women
  2. All Down The Line
  3. Hand of Fate
  4. Route 66
  5. Fool To Cry
  6. Crazy Mama
  7. Manish Boy
  8. Crackin’ Up
  9. Dance Little Sister
  10. Around And Around
  11. Tumbling Dice

CD2

  1. Hot Stuff
  2. Star Star
  3. Let’s Spend The Night Together
  4. Worried Life Blues
  5. Little Red Rooster
  6. It’s Only Rock ‘n’ Roll (But I Like It)
  7. Rip This Joint
  8. Brown Sugar
  9. Jumpin’ Jack Flash
  10. Melody
  11. Luxury
  12. Worried About You

収録されている曲は主に1977年3月5日のパフォーマンスで、3月4日の音源が3曲含まれているらしい(CD2の10, 11, 12がそれのようだ)。

いやぁ、もう感激ですよ、こんなクオリティで聴ける日が来るなんて。先ほどブートも聴いたと書いたが、正直聴いた記憶だけはあって、その時に聴いた曲なんてすっかり忘れているので、改めて曲目を見て『ブラック・アンド・ブルー』からの曲が多いことも嬉しいし、『ラヴ・ユー・ライヴ』で聴けた4曲も改めて新鮮に聴こえる。

『ラヴ・ユー・ライヴ』のかつての邦題が「感激!偉大なるライヴ」だったんだけど、今回のエル・モカンボにこそこの邦題を当てはめてもいいんじゃねと思ったよ。すぐ目の前のステージにストーンズがいるなんてことを想像しながら聴くとまた良いね。

今回、日本盤のCDを購入したのだが、ブックレットを訳した解説しか入ってないのが残念。どうせなら寺田正典さんによる解説を読みたかった、何でレコード会社は依頼しないんだ。そしてブックレットにビル・ワイマンが写ってないのも残念だが、これはいまじゃ仕方のないことかな。

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