ブレイズ(Blaze)の『幻の25年』はどういう人が聴いていたのやら

Blaze / 25 years later

Blaze / 25 years later

これまでの20年以上のインターネット生活において、同じ音楽を好む人に何人も会ってきたけど、未だこのアルバムが好きだという人とは出くわしたことがない。いったいどういう層が彼ら、Blaze(ブレイズ)の音楽を聴いているのだろうかと思うぐらい。

ブレイズは1984年にジョシュ・ミランとケヴィン・ヘッジによってニュージャージーで結成されたハウス・ユニットで、俺も彼らについてはほとんど何も知らないし、そもそもいつまで活動「していた」のかも知らない。これを書くにあたって調べてみたら、2000年代もアルバムをリリースしていたことがわかったし、それどころかいろいろな名義で数多くのシングルやプロデュースなども行っていた。

このアルバム “25 Years Later(幻の25年)” は1990年にモータウンからリリースされた彼らの1stアルバムで、タイトルはマルコムXの死から25年後を意味したコンセプト・アルバムとのこと。

1990年当時はニュー・ジャック・スイング全盛だったと記憶しているが、俺も当時はいくつかのアルバムを聴いてみたものの、どうしても馴染めなかった。そんな中、Waveだったかタワレコでたまたま見かけたこのアルバムのジャケとポップに書かれていた「伝統的なソウル・ミュージックのなんちゃら」みたいなコピーに惹かれて聴いてみた。

アルバム前半こそは四つ打ちのハウス・ミュージックだったが、後半はまさにポップ通りの楽曲が並んでいてとても気に入った。輸入盤だったので歌詞は分からず、後に日本盤もでたがその時についた邦題が『幻の25年』だったわけだ。

しかしBlazeは方向性の違いでこれ1枚でモータウンから離れてしまい、その後どうなったのか俺もよく分からなかったが、2000年代が終わるまでには10枚ぐらいはアルバムをリリースしていたようだ。しかも来日したこともあるらしい。

俺はかつてCDを持っていたが、後にブラック・ミュージックが好きだという若い子(俺も当時若かったわけだけど)にあげてしまったのでしばらく聴いていなかったけど、Spotifyで見つけて久々にへヴぃ・ローテーションしている。(いま、新型コロナウイルスの影響でテレワークをしているが、そのBGMとして毎日聴いているぐらいだ)

そんな中で、冒頭に書いたように、このアルバムを好きだとかかつて聴いていたって人はいるのだろうかって思ったわけだ。決して主流だったわけじゃないし、長らくハウス・ミュージックの枠組みで語られてきたわけだろうから、ロックやソウル・ミュージックを好む人の琴線にはなかなか触れにくい。当時のニュー・ジャック・スイングなんかは一瞬リバイバルしたとはいえ、時代を感じさせる遺物のように聞こえるが、このアルバムは30年前のものとは思えないぐらい今でも十分聴けるものだと思うので、ここに取り上げておく。

それにしても名前がな・・・。Blazeっていうと日本だけでも同じ名前のバンドが2組存在していたようだし、海外にもへヴィ・メタルに同名のバンドがいるからね、ググってもなかなかヒットしない、「Blaze ハウス」とかつけないとね。

過去にもちょっと書いていたことがあるので参考までに。

https://www.tokyo-ongaku.com/?p=609

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