観てきましたよ「ボヘミアン・ラプソディ」。言うまでもない、クイーンの主にフレディ・マーキュリーをフィーチャーした映画で、制作にはブライアン・メイとロジャー・テイラーも関わっています。
ここで俺が四の五の言うまでもなく、クイーンが好きな人や、ちょっとでもこの映画に興味を持った人ならとにかく観に行くべきですね。中学生の時に『グレイテスト・ヒッツ』からクイーンに入り、バンドとしてもモチベーションが下がっていた80年代以降からをリアルタイムで知っているとはいえ、バンドの力関係や関係者達との関わりまではよく知らなかったので、そういう部分が描かれていてとても良かった。
俺でもいくつかあったので、ハードコアなクイーン好きが見たら「ん?」と思う部分もあるかもしれない。実際とは時系列が違っていたりとか、そこは脚色しているでしょとか。しかしストーリーとして成り立たせるためであれば良いんじゃないかと思っている。ドキュメンタリーではないので。
やはり圧巻はラストの20分ほど、いや、俺はそのくだりに行くまでにフレディが失いかけていたものを取り戻そうとする話ぐらいからは目頭が熱くなってしまった。ネタばれになっちゃうと困るので詳しくは言わないけど。いろいろと再現度が高いんだよね。
今から27年前、フレディ・マーキュリーが亡くなり、翌年に「フレディ・マーキュリー追悼コンサート」が開催されたが、それ以降しばらくはクイーンのライヴ映像や後期のアルバムを聴くと感傷的な気分になっていたことがあって、40も過ぎてようやくそういうのがなくなってきたのに、この映画を観たことで当時のことをいろいろ思い出してしまった。
何がそう感傷的になってしまうのかというと、フレディ・マーキュリーはライヴ・エイドの時のあの貫録と自信に満ちた姿がずっと脳裏にあったし、いつだってマッチョで「ヘイヘイヘーイ!」と叫んでいるというイメージだったのに、ある日突然亡くなってしまった。リアルタイムで聴いていたミュージシャンでは初めてのことだったかもしれない。正直に言うと80年代の数年間は彼らを見限っていたんだけど、そういうのも悔やまれるし、いろいろ去来してくるんだよね。
映画って1度映画館で観たらあとはWOWOWとかでいいやなんて思ったりする方なのだが、この映画「ボヘミアン・ラプソディ」はまた映画館で観たいと思った。