YMOの『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』をじっくり聴いた2019年始め

YMO / Solid State Survivor

YMO / Solid State Survivor

年が明けて早々、NHK-BSで『名盤ドキュメント「YMO」』という番組がオンエアされた。アルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の魅力に迫るというもので、なんでも同アルバムのマルチトラックテープも再生してくれるというので、これは絶対に見なくてはとなったわけだ。

NHK『名盤ドキュメント「YMO」』が放送決定。『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の謎と魅力に迫る。YMOチルドレンと当時アルバム制作に携わったミュージシャンたちが世界的名盤アルバムについて語る。放送はBSプレミアムで1月2日22時30分より 

俺は普段はYMOというと『1st』か『テクノデリック』ばかりで、『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』を聴くことはほとんどなかった。

なぜかと言うと、中学生の頃に散々聴いたから飽きてしまっていたからに他ならないのと、YMOというと「テクノポリス」や「ライディーン」と思われているであろう世間一般(音楽なんて普段どうでもいい層)のイメージが嫌いだったからだ。

そこへ先の番組を見て、マルチトラックの音源を聴いたりしたので、久々にアルバムを何度か聴いてみた。いやぁ、カッコいいわ、やっぱり。「テクノポリス」の夜の大都会(いまよりも先の未来的な)情景が一気に広がるような、最初の数十秒のイントロ部分から「アブソルート・エゴ・ダンス」、「ライディーン」と続く疾走感。そしてアナログA面がいかにも終わりますよと言わんばかりの「キャスタリア」までの展開。

B面にいくと中学生のころからずっとアルバム中最高の曲だと思っている「ビハインド・ザ・マスク」、明らかにディーヴォに対抗したでしょう「デイ・トリッパー」、そして「インソムニア」とタイトル曲「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」。完璧すぎるアルバムだなと改めて思ったわけで。

『1st』も『テクノデリック』も俺はどこか人間味を感じるところが好きで、『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』はテクノ!とずっと思ってきたのだけど、マルチトラックに入っているクリック音に合わせてとか、様々なノイズを入れてたとか、そんな話を聞いたら1周回ってこのアルバムにも人間臭さを感じるようになってしまった。

そしていま聴いてもまったく色褪せていないところが、このアルバムの凄いところだと思った。いまの音にも通じるものがあるし、耐久性という点においてはやはりYMOのアルバムの中でもいちばんなんじゃないだろうか。2019年早々、そんな再発見をすることができたことが個人的には嬉しい。