ピンク・フロイド『ザ・ウォール』にまつわる思い出

Pink Floyd / The Wall
Pink Floyd / The Wall
ピンク・フロイドの『ザ・ウォール』は中学3年の終わりごろに聴いた。
弟がレンタル・レコードに行くというから「借りてきて」と言ったのだけど、
なぜそのとき『ザ・ウォール』だったのかは覚えていない。
そしてなぜ俺はこのアルバムのタイトルとピンク・フロイドの名を知っていたのか、
それすらも覚えていない。
まだその頃の俺は「FMステーション」を毎回買って、
キャッシュボックス(ヒットチャート)のトップ40に入っている洋楽の
ヒット曲を聴いているようなガキだった。
FM番組で特集する古いロックにも少しずつ興味を持ち始めたのもこの頃。
だけどまだビートルズぐらいだったと思う。

真っ白なレンガのジャケットの2枚組LP、それが『ザ・ウォール』だった。
記憶が正しければ、リリースから4年ぐらい。
すでに「全世界で1200万枚」とか、そんなことが帯に書いてあったような。
2枚組の1枚目をレコードプレーヤーに置き針を落とす。
正直、ヒットチャートの曲ばかりを聴いていた俺には重かった。
曲が全部つながっていて、中途半端なつくりの曲もある。
そして終始「暗い」という印象。
だけど何度か聴いているうちにジワジワとハマってきた。
これがきっかけで俺は60年代70年代のロックを聴きはじめるようになった。
言わば俺の趣味を変えた1枚だった。

ただ、俺の周りではピンク・フロイドについて語る人がいなかった。
今でこそネットがあるから、どういう評価を受けているのかは何となくわかる。
でもあまりいい評価は聞かない。
ロジャー・ウォーターズ色があまりにも強いし、
やはり『狂気』『炎』とか、もっと初期の方が評価は断然高い。
まあでもそんなことはどうでもいい。
俺の30年におよぶロックファン暦の根底になるのがこのアルバム。
これをあの時聴いていなかったら、今どんな趣味になっていたことか。
いや、たぶんそんなに変わっていないと思うけど、
きっかけが『ザ・ウォール』ってところがね。

ところで、昔このアルバムに入っている”The Trial”という曲を部屋で聴いていたときのこと、
母親が洗濯物を置きに部屋に来て、流れているこの曲を聴いてこう言った。
「なにこの泉谷しげるみたいの?」
当時高校生の俺には泉谷しげるがどんな曲をやっていたか知らなかったから
何も答えなかったけど、25年以上過ぎた今でもその関連性はわからない。
一体泉谷しげるのどんな曲とダブらせたのだろうか?
もうさすがに母親もそんなこと言ったことなんて覚えちゃいないだろうw

コメント

  1. cororl より:


    お邪魔します。
    泉谷しげるは笑いました。暗いというう部分だけとか?w
    ここ数年でピンクフロイド聴き始めた新参者なんでBOXセット欲しいです・・・。個人的には中学生の時に初めて聞いたのがこれなので自分も思い入れが強いです。当時は全くよさがわからなかったですが・・・w

  2. hiroumi より:


    cororlさん
    ですよね、暗いイメージでしょうねw
    『ザ・ウォール』は最初はとっつきにくいアルバムだと思います。
    ボリュームあるし。
    この前久々に聴いたら気分が落ちましたw でも好きですね。
    ボックス、手に入れたいところです。

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