デヴィッド・ボウイ “Nothing Has Changed”

David Bowie / Nothing Has Changed
David Bowie / Nothing Has Changed (deluxe edition)

デヴィッド・ボウイの全キャリアを網羅したベスト盤 “Nothing Has Changed”を遅ればせながら購入しました。ここはやはり3枚組バージョンを買ったほうが良いでしょうということで、他に2枚組と、日本盤だと1枚に凝縮したものもあるようですがそれは論外。

ボウイのベスト盤はいくつかあれど、俺は今まで持っていたのは90年代初頭に出た”Sound + Vision”という3枚組のボックス・セットだった。これはRCA時代を総括しているものだったから、アルバムだと”Scary Monsters”までしか入っていない。後に80年代以降も含めて4枚組となって出て、つい数か月前にこれが再発していたけど、それは持っていない。じゃあディスクごとに感想を。

【ディスク1】
01. Sue (or In A Season Of Crime)
02. Where Are We Now?
03. Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA Edit)
04. The Stars (Are Out Tonight)
05. New Killer Star (radio edit)
06. Everyone Says ‘Hi’ (edit)
07. Slow Burn (radio edit)
08. Let Me Sleep Beside You
09. Your Turn To Drive
10. Shadow Man
11. Seven (Marius De Vries mix)
12. Survive (Marius De Vries mix)
13. Thursday’s Child (radio edit)
14. I’m Afraid Of Americans (V1) (clean edit)
15. Little Wonder (edit)
16. Hallo Spaceboy (PSB Remix) (with The Pet Shop Boys)
17. Heart’s Filthy Lesson (radio edit)
18. Strangers When We Meet (single version)

今回のベスト盤に合わせて、新曲が収録されている。それが01の”Sue (or In A Season Of Crime)”だ。7分半近くあるジャズっぽい響きの、アルバム”Reality”に収録されている”Bring Me The Disco King”っぽさを醸し出している。この曲がまた良くてね、もっとアルバム作って欲しいと思ってしまうわけです。そして年代を遡るように収録されているのが3枚組版の特徴で、去年出た”The Next Day”から1995年の”Outside”までの曲が入っている。このディスクでは新曲以外にも、2000年に出る予定だったがボツとなったアルバム”Toy”からの08などのレア曲も入っている。各曲詳しく調べ上げたらきりがないようだ。

【ディスク2】
01. Buddha Of Suburbia
02. Jump They Say (radio edit)
03. Time Will Crawl (MM remix)
04. Absolute Beginners (single version)
05. Dancing In The Street (with Mick Jagger)
06. Loving The Alien (single remix)
07. This Is Not America (with The Pat Metheny Group)
08. Blue Jean
09. Modern Love (single version)
10. China Girl (single version)
11. Let’s Dance (single version)
12. Fashion (single version)
13. Scary Monsters (And Super Creeps) (single version)
14. Ashes To Ashes (single version)
15. Under Pressure (with Queen)
16. Boys Keep Swinging
17. ‘Heroes’ (single version)
18. Sound And Vision
19. Golden Years (single version)
20. Wild Is The Wind (2010 Harry Maslin Mix)

ディスク2では90年代初頭から遡って80年代、そして70年代まで駆け抜けるかのような編集です。前半はサントラとかシングルのみの曲など。久々にミック・ジャガーとのデュエット05″Dancing In The Street”を聴きました。アルバム”Let’s Dance”から3曲が選ばれているのはやはりというか、まあでもそうでしょうね、この時期で言うなら。実は俺はボウイのアルバムで持っていないのが”Tonight”と”Never Let Me Down”なのですが、ここに収録されている曲(03, 06とか)を聴いたらちゃんと聴いてみようと思いました。いまだにボウイの最悪の時代だと思っているので、はい。

【ディスク3】
01. Fame
02. Young Americans (2007 Tony Visconti mix single edit)
03. Diamond Dogs
04. Rebel Rebel
05. Sorrow
06. Drive
07. All The Young Dudes
08. The Jean Genie (original single mix)
09. Moonage Daydream
10. Ziggy Stardust
11. Starman (original single mix)
12. Life On Mars? (2003 Ken Scott Mix)
13. Oh! You Pretty Things
14. Changes
15. The Man Who Sold The World
16. Space Oddity
17. In The Heat Of The Morning
18. Silly Boy Blue
19. Can’t Help Thinking About Me
20. You’ve Got A Habit Of Leaving
21. Liza Jane

ディスク3はアルバム”Young Americans”から、ボウイがまだデイヴィ・ジョーンズと名乗っていた時代の曲が収録されている。このあたりになると日頃からよく聴いている範疇なので新鮮味はないのだけど、やっぱり19、20、21あたりは初めて聴くのでレア感があったね。19と20はThe Lower Thirdというバンドでのシングル、そしてラストの21はDavie Jones & The King Bees名義の曲。急に60年代っぽさ全開なところが違和感ありますが、俺自身は初めて聴けたので嬉しい収録です。

こうしてみていくと、特に近年のものはradio edit とかsingle version みたいな表記があり、もちろんアルバムよりも時間が短いものが多い。でもこれらのエディット・バージョンを収録して正解だと思う。以前の俺だったらアルバムバージョンで頼むよと思ったけど、それならアルバムを聴けばいいわけで、こうしてコンパイルしてくれなかったら、シングル・バージョンのイントロを端折った編集とかをいつ聴くんだって話ですね。これでまたアルバムを聴く楽しみも増えたわけです、「あ、ここが違う」とかねw

もちろんボウイのキャリアを総括するには3枚というのは少ないと思うが、そんなこと言ったらきりがないので、俺はこの3枚組を大いに楽しんでいますよ。

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