プリンス『サイン・オブ・ザ・タイムス』のスーパー・デラックス・エディションが出る!

Prince / Sign O’ The Times

Prince / Sign O’ The Times super deluxe edition

プリンスが1987年に発表した2枚組アルバム『サイン・オブ・ザ・タイムス』がスーパー・デラックス・エディションとして9月にリリースされる。今年いちばんのブツが出ちゃうね。

とりあえずこのスーパー・デラックス・エディションの曲目を最初に記しておこうと思ったけど、それだけで膨大な文字数になっちゃうので概要だけ。詳しい曲目はどこか他所のページでも参照しておくれ。

ディスク1、2:アルバム『サイン・オブ・ザ・タイムス』のリマスター
ディスク3:シングル、Bサイド
ディスク4、5、6:未発表曲集
ディスク7、8:ライヴ(1987年6月20日、オランダ、ユトレヒトでのライヴ)
DVD:ライヴ(1987年12月31日、ペイズリー・パークでのライヴ)

CD8枚にDVD1枚というとんでもないボリュームだけど、この時期のプリンスだったらそれでも足りないぐらいの活動をしていたのは、いまじゃファンなら承知の事実だと思うが、個人的な備忘も兼ねてここでおさらいしておこうと思う。

 

1986年にプリンス&ザ・レヴォリューションのアルバムとして『ドリーム・ファクトリー』というタイトルのアルバムの録音を開始。最初はLP1枚ものとなる予定が結局LP2枚分の曲が録音された。しかしザ・レヴォリューションのメンバーであったウェンディ&リサが脱退したことによりバンドは解散、録音していたアルバムもボツとなる。

次にプリンスは「カミール」という名義によるアルバムを計画し録音。そのアルバムにはプリンスの文字は一切出さず、無名のカミールというミュージシャンのアルバムという位置づけにしていたが、ワーナー・ブラザースが無名の歌手のアルバムとして出すことを拒否したことによりこれもボツ。

これら2つのボツになったアルバムの曲も含め、今度は『クリスタル・ボール』というLP3枚組におよぶアルバムをプリンス名義でリリースすることを計画したが、3枚組というボリュームをワーナーが拒否したことで、最終的に2枚組の『サイン・オブ・ザ・タイムス』になったというわけ。なお、言うまでもないが後にリリースされた『クリスタル・ボール』とはまったく別のアルバムである。

 

ボツになったアルバムの曲の多くは『サイン・~』に収録されたり、他のアルバムやシングルB面に使われて陽の目を見ているが、それ以外にもリリースされていない曲が多数ある。何せ『ドリーム・ファクトリー』は3回内容が変わった挙句ボツになったりしている。この時期のプリンスの創作力はとんでもないものだ。

だからこのスーパー・デラックス・エディションがCD8枚になるのも頷けるし、それでもまだ埋もれている曲があるんじゃないかと思ってしまう。正直ディスク7と8のライヴは要らないから、その分未発表曲を収録してほしいとは思うが、そこは贅沢は言うまい。

プリンスの創作力が最高潮に達していたのが『サイン・オブ・ザ・タイムス』の前後だったというのは恐らく多くのファンが認識していることだと思うし、その時期の音源がこうしてリリースされるのは、一連のプリンスのリリースのハイライトでもあろう。プリンス本人が生きていたらまずなかったことだろうけど。嬉しいけど複雑だね、こういうのは毎回思うけど。

 

スーパー・デラックス・エディションの他には、リマスターされたアルバム単品とか、シングル/Bサイドをプラスした3枚組CDもあるようだ。また、当然アナログもあって、オレンジのビニール。そしてスーパー・デラックス・エディションのアナログもあって15枚組!7インチシングル8枚組のセットはすでに予約完売しているとか。

日本のAmazonを見たら、6/27時点でスーパー・デラックス・エディションの輸入盤は15000円ちょっと。日本盤は18000円だ。俺は速攻で輸入盤を予約した。

現時点で1曲、ボックスに入る “Witness 4 The Prosecution” がYouTubeで聴ける。

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