KIRINJIの新譜『cherish』

KIRINJI / cherish

KIRINJI / cherish

KIRINJI、1年半ぶり14枚目のアルバム『cherish』がリリースされた。6月には弓木英梨乃をリード・ヴォーカルとした「killer tune kills me feat. YonYon」がされていて、待ちに待ったアルバムである。

  1. 「あの娘は誰?」とか言わせたい
  2. killer tune kills me feat. YonYon
  3. 雑務
  4. Almond Eyes feat. 鎮座DOPENESS
  5. shed blood!
  6. 善人の反省
  7. Pizza VS Hamburger
  8. 休日の過ごし方
  9. 隣で寝てる人

これはアルバムを2回フルで聴いて、いま3回目を聴きながら書き始めているのだけど、前作『愛をあるだけ、すべて』の延長線上にある作品であることに気が付く。しかし前作との違いは、曲がよりシンプルになったという印象で、CDジャーナルのインタビューでは「展開がないミニマル」な感じと表現されていて納得。

インタビュー:進化するKIRINJI “シティ・ポップ”で“夜の匂い”のする14thアルバム - CDJournal CDJ PUSH
KIRINJIの約1年半ぶりとなるニュー・アルバム『cherish』がリリースされる。今回は前作『愛をあるだけ、すべて』で示したダンス・ミュージック的指向をさ……

各曲トラックがよく練られていて、BPMがやや遅めなのは昨今のダンスミュージックの流行りに乗っかってるようだ。なので70年代のクロスオーバーな雰囲気もある。もっと聴きこめばさらに味わい深さを感じることができると思う。

とはいえ、俺的には前作『愛をあるだけ、すべて』の方が完成度が高いと思った。その理由は最初からダンスチューンな展開が続いていて、「Pizza VS Hamburger」でそのボルテージが最高潮に・・・となったのに、ラスト2曲が急に静かになってしまうのが物足りない。まるで散々遊んで騒いでいた子供が、疲れて眠ってしまったみたいな感覚。特に最後の曲の余韻を感じさせない終わり方がちょっと・・・となってしまう。

そこも聴きこめば印象が変わるのだろうか。曲はそれぞれ単体で判断すればどれも良いんだけどね。じゃあもっと聴きこんでから書けよって感じだが、第一印象のほうがいいかなと思ってね。

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