『ラザルス』はボウイの最後の録音も良いけど、キャストによるカバーも良い

LAZARUS / Original New York Cast
LAZARUS / Original New York Cast

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『ラザルス』は、かつてデヴィッド・ボウイが主役を務めた「地球に落ちてきた男」をインスピレーションとした舞台で、ボウイの曲が使われている。この舞台のオリジナル・キャストによる曲を集めたのがこのアルバムで、ディスク2にはボウイの最後のレコーディングでもある3曲が収録されている。

Disc1:
01. Hello Mary Lou (Goodbye Heart) – Ricky Nelson
02. Lazarus – Michael C. Hall & Original New York Cast of Lazarus
03. It’s No Game – Michael C. Hall, Lynn Craig & Original New York Cast of Lazarus
04. This Is Not America – Sophia Anne Caruso & Original New York Cast of Lazarus
05. The Man Who Sold The World – Charlie Pollack
06. No Plan – Sophia Anne Caruso
07. Love Is Lost – Michael Esper & Original New York Cast of Lazarus
08. Changes – Cristin Milioti & Original New York Cast of Lazarus
09. Where Are We Now? – Michael C. Hall & Original New York Cast of Lazarus
10. Absolute Beginners – Michael C. Hall, Cristin Milioti, Michael Esper, Sophia Anne Caruso, Krystina Alabado & Original New York Cast of Lazarus
11. Dirty Boys – Michael Esper
12. Killing A Little Time – Michael C. Hall
13. Life On Mars? – Sophia Anne Caruso
14. All The Young Dudes – Nicholas Christopher, Lynn Craig, Michael Esper, Sophia Anne Caruso & Original New York Cast of Lazarus
15. Sound And Vision – David Bowie
16. Always Crashing in the Same Car – Cristin Milioti
17. Valentine’s Day – Michael Esper & Original New York Cast of Lazarus
18. When I Met You – Michael C. Hall & Krystina Alabama
19. Heroes – Michael C. Hall, Sophia Anne Caruso & Original New York Cast of Lazarus

Disc2:
01. Lazarus – David Bowie
02. No Plan – David Bowie
03. Killing a Little Time – David Bowie
04. When I Met You – David Bowie

ディスク1は、舞台で披露されたボウイ曲のカバーである。1曲目はリッキー・ネルソンのオールディーズ・ナンバーだが、以降はボウイの曲である。”Lazarus”は舞台のタイトル曲でもあるが、これを主役であるマイケル・C・ホールが歌っているのだが、他の曲も含めボウイの影響を受けたようなヴォーカルがとても良い。これらを聴いていると、ボウイが生きていて、こういうセットリストでライヴをやってくれたらなぁと思ってしまう。そしてマイケル・C・ホール以外にも出演者がヴォーカルをとっているのだが、当時14歳のソフィア・アン・カルーソは”No Plan”と”Life On Mars?”で素晴らしい歌を聴かせてくれる。個人的にはこのアルバムの(曲順としての)キー・ポイントだと思っている。他、アレンジ的に面白いのは”The Man Who Sold The World”だろうか。

このアルバム、レコーディングは2016年の1月11日で、その前日にボウイは亡くなっている。キャストたちはレコーディングの朝にその知らせを聞いて大きなショックを受けたようだ。だけどそれが逆にレコーディングに力が入ったようで、そのエネルギーが感じ取れる気がする。

ところでこの舞台のために、ボウイは新曲を3曲提供している。それが”No Plan”と”Killing a Little Time”、そして”When I Met You”で、キャストによって歌われている。そしてさらにはボウイによるヴォーカルもディスク2に収録されている。『★(Blackstar)』と同時期に録音されたものらしい。当初はこちらを目当てで購入したが、ボウイのヴォーカルはもちろんだが、キャストによるヴォーカルもどれも素晴らしい。期待以上のアルバムである。