デヴィッド・ボウイ “Who Can I Be Now ? (1974-1976)”

David Bowie / Who Can I Be Now ? (1974-1976)
David Bowie / Who Can I Be Now ? (1974-1976)

Apple Musicで聴く 

デヴィッド・ボウイのボックス”Who Can I Be Now ? (1974-1976)”を入手した。このボックスは、前に出た”Five Years (1969-1973)”に続くもので、アルバムで言うと”Diamond Dogs”から”Station To Station”の、ジギー時代を抜けてプラスティック・ソウルと呼んでいた時期の音源で構成されている。ハードコアなボウイファンにとっては既出の音源ばかりで面白くないかもしれないが、俺はいままで聴いたことがなかったものもあるので、かなり気に入っている。

このボックスに収められているCDは以下の通り
Diamond Dogs
David Live
David Live (2005 Mix)
The Gouster
Young Americans
Station To Station
Station To Station (2010 Harry Maslin Mix)
Live Nassau Coliseum ’76
Re:Call 2

俺はこれまで、デヴィッド・ボウイのアルバムは90年代にアメリカのライコディスクというところが再発したアルバムで聴いてきた。だからその後EMIから再発された盤は1枚も聴いたことがなく、既存のアルバムについてはリマスターされているという点で、これまで聴いていたものよりも音がクリアになっていたりしてそれだけで大喜びである。特に”Young Americans”はもとからかなり好きなアルバムなのに、ますます好きになってしまう。

“David Live (2005 Mix)”は、EMIから再発された際に曲が追加されて、実際のセットリストの順番になっている。ライコ盤ではボーナストラックだった”Here Today, Gone Tomorrow”が”Knock On Wood”の次だったり、”Space Oddity”や”Panic In Detroit”が増えているので、オリジナルの方を聴く機会が無くなってしまいそうだ。このライヴ盤を聴いて思ったのは”Aladdin Sane”収録曲のアレンジがどれも良い、そういえば1990年頃に初めてボウイの70年代の曲を聴くきっかけとなった”Sound + Vision”というボックスに収録されていた”Cracked Actor”とか”Watch That Man”を聴いた時も即気に入ったけど、”Aladdin Sane”を聴いた時は最初はピンと来なかったことを思い出した。

そして今回のボックスの目玉と言えるのが”The Gouster”だろう。これは、”Young Americans”の前身的なアルバムで、フィリー・ソウルに傾倒していったボウイがフィラデルフィアのシグマ・スタジオで録音して作成したものだが、後にジョン・レノンとレコーディングした曲も加わって最終的には”Young Americans”になったとのことだが、ここには7曲が収録されていて、ライコ盤”Young Americans”のボーナストラックに入っていたこのボックスのタイトルにもなっている”Who Can I Be Now ?”や”It’s Gonna Be Me”がメインとなっていて、さらには”Right”や”Can You Hear Me”が別テイクだったりでかなり充実している。

そして”Station To Station (2010 Harry Maslin Mix)”と”Live Nassau Coliseum ’76″は過去に同アルバムのデラックス・エディションが出た際に収録されたものだが、俺”Station To Station”のデラックス・エディションのことをこのブログで2回も「出る!」と書いておきながら入手していなかったので、今回ようやく初めて聴くことができた。”2010 Harry Maslin Mix”は確かにミックスが変わっているねって感じで、オリジナルと交互に聴いている。そして”Live Nassau Coliseum ’76″はブートで探す音源はどれも音が悪かったので、やっとこの時期のライヴを聴けたことが喜ばしい。”Panic In Detroit”のドラムソロはカットしないでほしかったけどね。

“Re:Call 2″はシングル・エディットなどを集めたもので、”Station To Station”の強引な編集がツボだった。CDは紙ジャケに入っていて、輸入盤を買ったのだけど珍しくCDを入れるビニールまでついている。ブックレットもハードカバーで珍しい写真もあると思う。このボックスには大いに満足している。

さて、次は恐らくベルリン三部作をボックスにするのだろうけど、この時期の目新しい音源はあるのだろうか?そしてタイトルは何になるのか、俺は”Art Decade”になると勝手に予測しておく。