オリジナル・ラブがどんな作品を出そうがもはや驚くことはない

オリジナル・ラブ / ファッションアピール

オリジナル・ラブの新曲「ファッションアピール」がiTunes ストアでリリースされた。
物理的なCDというフォーマットがないのは残念ではあるが。

ここんところ「ひとりソウルショウ」なんかでは戦前ブルースに影響されたアレンジを
見せていたから、てっきりそういう路線を考えているのかと思ったらまるっきり違った。
いわゆる「エレクトロニカ」な曲なのだ。まさかそっち方面に来たかと。

そして俺はこの曲を一聴して即気に入った。
なぜならこれぞ俺が求めるオリジナル・ラブの姿だと思ったから。

田島貴男というミュージシャンは昔から自分の音楽体験をうまく消化して
それを作品化しているなと俺は思っている。
かつての『Desire』から『ビッグクランチ』までのアルバムなんかは特に。
どれ、今これが流行ってるみたいだから取り入れてみるかというのではなく、
ちゃんとその音楽を吸収してから自分のものとして具現化する。
そういうことができるから作品ごとに音楽性がコロコロ変わるわけで、
昔はそれがファンに受け入れられず離れていった人も多かったのではないかな。
そこが面白いのにって俺は常々思ってきたんだけど、40代後半となった田島が
今でもこういう姿勢で取り組んでいるのはもはや尊敬に値する。
俺も古いロックばかり聴いていちゃだめだなと思うよ。

あと、この曲を聴いてなぜ「ひとりソウルショウ」では田島貴男名義だったのか、
ここへきてようやくその区別がついたんじゃないだろうか。

そしてこの後でる新しいアルバムのタイトルは『エレクトリック・セクシー』と
いうタイトルらしい。前作『白熱』とは明らかに違うものを聴かせてくれるのだろうね。
俺はオリジナル・ラブがどんな作品を出そうがもはや驚かないよ。
コテコテのJ-Popアルバムを出してこようがノイズをやろうが。

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