先日、めったに寄らないタワレコでCDを物色していたところ、フジロック出演アーチストのコーナーが作ってあってそこで目にしたのが写真のYMOの1stアルバム。よく見ると2枚組となっていて、すぐに分かったけど「日本盤」(左)と「US盤」(右)のカップリングだった。しかも1000円って破格の値段!即購入しました。
YMOのデビュー・アルバムは当時、2枚目の『ソリッド・ステイト・サバイバー』が大ヒットしてからUS盤が逆輸入されてきたって感じじゃなかったっけ?俺も中学生だったからあまり覚えてはいないんだけど。でも当時のクラスメートから借りて聴いたのはUS盤だった。それがちょうど30年前のこと。
この日本盤とUS盤、何が違うのかというと、以下の点で異なっている
- 日本盤では最後に「アクロバット」という曲が入っているがUS盤には無い。
- US盤では「東風」の中間部に吉田美奈子のヴォーカルが入っている。
- ミックスが違う。US盤の方が若干クリアに聴こえる。
今回、日本盤って初めて聴いたんだけど、1と2はもちろんだが、3のミックス違いもかろうじて聴き取れたかなって感じだった。バスドラが強調されている曲もあった。そして、「テクノの元祖」と言われているYMOだが、このUS盤を聴くととてもフュージョン色が濃い。これは当時A&Mの副社長で、当時日本でYMOの演奏を見たトミー・リピューマの意向によるものだった。
このミックスに対してYMOは「テクノのコンセプトが薄められた」的な発言があったようだけど、US盤ジャケットを手がけているのがウェザー・リポートの「ヘヴィー・ウェザー」のジャケも手がけているルー・ビーチということからも、アメリカ人にはもとからフュージョンのバンドとして売り出そうとしたのかなと思える。
まあその後の成功は、いまさら言うまでもないし、俺なんかよりもコアなYMOのファンの人たちが散々語りつくしていることでしょう。何せ俺はこのアルバムを30年ぶりに聴いたわけだし。普段は「テクノデリック」ばかり聴いているけどね。