フィル・スペクターをそろそろちゃんと理解したい

レコード・コレクターズ2012年2月号
レコード・コレクターズ2012年2月号

タワレコでたまたま見かけたレコード・コレクターズの最新号で、フィル・スペクターが表紙になっていた。最近、個人的にちょっと「キテる」んだよね。

ジョージ・ハリスンの映画『リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』に登場したり、その後に見たジョン・レノンのDVD『ジョン・レノン・ニューヨーク』にも出てきたし、そのジョンのアルバム『イマジン』を久々に聴いたり、ビートルズの『レット・イット・ビー』とか。まあ、結局ビートルズ関連ばかりなんだけどさ。

この人は60年代前半に「ウォール・オブ・サウンド」という音作りで一世を風靡したんだけど、ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」とかライチャス・ブラザーズの「ふられた気持ち」は知っていても、他はあまり知らなかったのです。

そもそも「ウォール・オブ・サウンド」が今までずっとピンと来なかったんだ。「音の壁」って何だろうってね。

でも最近ジョン・レノンの『イマジン』の2000年のリマスター盤を聴いた時に思ったことがあって、このリマスター盤はずいぶん音がクリアだなって。その前の盤(赤い帯だったやつ)で聴いてたときは、もっと音がこもっていたような覚えがあったから。

もしかして、スペクターのウォール・オブ・サウンドが若干薄まった?って感じたのです。特に「兵隊にはなりたくない(I Don’t Wanna Be a Soldier Mama)」が。

ちなみに、ウィキペディアでロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」についてこのような記述がある

多人数のスタジオ・ミュージシャンを起用し複数のテイクを録音しそれらを重ねていく作業(オーバーダビング)を何度も繰り返して作られた分厚い音は、当時としては非常に斬新なものであった。

なるほど、オーバーダビングを重ねていったんだね。60年代前半だと4トラックぐらいがいいところだったのかな?ダビングも大変そうだな。


The Ronettes / Be My Baby

上記の解説を読んで、ジョンの赤帯盤の『イマジン』の音のこもり方のほうが、よりスペクターらしい音だったんだろうなって思ったんだけど、これがきっかけでフィル・スペクターのプロデュース作品に興味を持ったのです。

最近、彼が設立したフィレス・レコードのコンピレーションが出ていたけど、7枚組ってボリュームがでかいから、無難な2枚組ベストでも購入してみようかな。あと、レココレも久々に買ってみようか、などと思ったりしているところです。