ステレオラブ、15年ぶりの新譜がリリースされた。2021年、2022年と立て続けに”Switched On”シリーズのコンピレーションをリリースしていたので、あまりそういう意識がなかったが、純粋なオリジナル・アルバムは確かに出ていなかったな。
- Mystical Plosives
- Aerial Troubles
- Melodie Is A Wound
- Immortal Hands
- Vermona F Transistor
- Le Coeur Et La Force
- Electrified Teenybop!
- Transmuted Matter
- Esemplastic Creeping Eruption
- If You Remember I Forgot How To Dream Pt.1
- Flashes From Everywhere
- Colour Television
- If You Remember I Forgot How To Dream Pt.2
最初に2曲目に収録されている “Aerial Troubles”がリリースされたときは、曲は「ああ、ステレオラブだな」とは思ったものの、アルバム正直そんなに期待はしていなかった。しかし一聴して「これは良い!」と思った。2回目、3回目と聴いてもやっぱり良い。
前作にあたる(つまり15年前の)『Not Music』が俺にはあまり響かなかったので、もう彼らがもっていたケミストリーのようなものは無いんだろうななんて思ったりしていたのだが、それが以前よりも深みを増したというか、そんな印象を受ける。
ゲストミュージシャンはシカゴのバンド、ビッチン・バハス(Bitchin Bajas)のクーパー・クレインとロブ・フライ、同じくシカゴに拠点を置くレーベル、International Anthemに所属するベン・ラマー・ゲイ、そしてメンバーのティム・ゲインがステレオラブとは別に立ち上げたバンド、キャヴァーン・オブ・アンチマター(Cavern of Anti-Matter)のホルガー・ザップなんかも参加していているようだ。こういったコラボレーションがアルバムの質をより高いものにしているのではないかと思う。
やはりステレオラブって唯一無二の存在だよなって、このアルバムを聴いて実感している。今回のカムバックは、この先も彼らなりのペースで良質なアルバムが聴けるのではないかと期待してしまう。