R.I.P. セルジオ・メンデス(1941-2024)

Sergio Mendes

セルジオ・メンデスが亡くなった。なんでもコロナの後遺症で体調をずっと崩していたらしい。ブラジル音楽を世界に広めた1人として、そして唯一無二の存在であることは多くが知るところだ。

セルジオ・メンデスは1950年代にピアニストとして活動を始め、ボサノヴァを主体として60年代には「セルジオ・メンデス&ブラジル66」を結成。以降はグループ名を変えながら活動してきた。

アルバムも30数枚リリースしているようだけど、自作曲は少なく、ほとんどは既存の曲をアレンジして収録している。そこがいちばんの特徴で、最初のヒット曲”Mas Que Nada”もそうだし、ビートルズなどの有名曲をボサノヴァ・アレンジにし、アメリカ等でもヒット。世界的に成功しているブラジルのミュージシャンの第一人者だったのではないだろうか。

俺が最初にセルジオ・メンデスの名を知ったのは中学生か高校生の頃、1983年に”Never Gonna Let You Go”がヒットしていたからだ。たしか「愛をもう一度」とかって邦題がついていたような。

そして時は流れ2006年、アルバム”Timeless”で大きな注目を浴びたのも懐かしい。

Sergio Mendes / Timess

ここでは、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムや、Q-Tipなどが参加して、ボサノヴァの名曲とヒップ・ホップをいまふうにアレンジした作りが話題となった。特に”Mas Que Nada”は強烈だった。

このアルバムのリリース後の来日公演は、いまは無くなってしまった新木場Coastで行われたもので、オールスタディングの会場に年輩の方々が結構きて、ちょっとかわいそうだなと思ったり。以降はBillboard Liveに毎年のように来日して、我々も何度も観に行ったものだった。

コロナ禍になってしまって来日もしなくなったなとは思っていたけど、まさか新型コロナの後遺症でとは・・・。ご冥福をお祈りします。