Forbes Japan(フォーブス・ジャパン)の記事にちょっと聞き捨てならねえことが書いてあったのでとりあえず突っ込んでおこうかと思う。
その記事はこれ。
この記事を書いた人は海外の人(恐らくアメリカの人)なので、いま自分たちを取り巻くものと完璧に合致する話ではないかもしれないが、この記事のように思っている人も少なからずいると思う。
記事では、音楽はもはやアルバム単位では聴かれない、50年代のようにシングル単位でリリースするほうが効率的なのに、アーチストとレコード会社はそれに気づかず一生懸命アルバムを作っている。いい加減現実を知れと言っている。
そうなのか?本当にそうなのかい?まずはこの部分が気になる。
40、50分間もじっくり腰を落ち着け、アルバムに収録された曲を順番に聴く人はもういない。
そんなことねえよ、俺はアルバム単位で聴くわ!いや、たまには聴きたい曲だけ聴くこともあるが、基本的にはアルバム単位だぜ。
そしてすごく引っかかるのがこの部分。
スポティファイやアップルミュージックを通していつでもどこでも音楽にアクセスできる中、好きでもない曲を固定のプレイヤーで聴く必要はない。
「好きでもない曲を」ってなんなんだ?最初に引用した部分と続いているこの文章から読み取るに、「40分も50分もあるアルバムにはあなたにとって好きでもない曲も入っているから、そんなの聴く必要がない」と言ってることになる。さらには
現代のファンは、たった数ヶ月アーティストが姿を見せないだけで関心を失い、別のアーティストに心変わりする。
なんかさ、記事に出てくる「聴き手」はライトユーザーなんじゃないのかって思っちまうね、またの言い方をカジュアルユーザー。要はふだん音楽なんてどうでもいいような奴ら、そういう奴らの聴き方を切り取って「アルバムは時代遅れ」だの「好きでもない曲は聴かない」だの、挙句の果てには「関心を失う」とか言ってるわけですよ。
そりゃいつの時代もライトユーザーがいるから「売れる」ものがでてくるものなんだろうけど、そこをフィーチャーして「アルバムが求められていない」と言われてもって思ったわけですよ。ただ実際にCDの売り上げとか数字に顕著に出てしまっているのは事実として受け入れるけどね。
しかし一体いつから「好きでもない曲を聴く必要はない」なんて発想になったんだろうね。これまでにいろいろなアルバムを聴いてきたけど、そんなことは一度も思ったことがないけどな。こんなことを言ってるのはおっさんなんだろうけど。
もういっそのこと「アルバム」なんて概念を無くして、記事にあるように曲ができたらリリースってことにしちゃえばいいんじゃない?アルバムなんてリリースしない、そうしちゃえばビジネスとしてハッピーになれるんじゃないかなと思ったりもする。しかしもしやるなら俺たちの世代の寿命が終わってからにしてもらいたいね、俺はまだアルバムを求めたいので。俺が死んだらもうどうにでもやってくれていいよ!