故フランク・ザッパの息子、ドゥイージル・ザッパがソロ曲 “Dinosaur” を公開した。この曲は10分強あるインストゥルメンタルで、随所にフランクが1977年に行ったライヴでのギターソロを入れている。
去年の5月ごろの話なので、知っている人も多いかもしれないが、今ザッパの子供たちは2つに分かれて父親の遺産で争っているのだ。
ザッパ家には4人の子供がいる。長女のムーン、長男のドゥイージル、次男のアーメット、そして次女のディーヴァだ。ムーンは女優としても活躍していて、ドゥイージルは若いうちからギタリストとして活動していて、近年では「ザッパ・プレイズ・ザッパ」と題してフランクの曲をプレイするプロジェクトを行っている。確かフジロックにも来たよね。そして、アーメットとディーヴァは、フランクの音楽を管理するザッパ・ファミリー・トラストの運営を母親のゲイルと行ってきた。ここまではいい。
フランクの妻であり、彼ら4人の子供も母親であるゲイル・ザッパが2015年に亡くなると、ザッパ・ファミリー・トラストの実権は次男のアーメットに渡った。するとザッパ・ファミリー・トラストはドゥイージルとムーンに「ザッパの名称とフランクの曲および肖像を勝手に使うな」と言い始めた。特にドゥイージルにとっては大変な事態となっている。何せ「ザッパ・プレイズ・ザッパ」という名称が使えなくなっちゃうわけだから。ゲイルが生きていた時もドゥイージルは使用料を支払っていたらしいが、今回はさらにそれを上回る金額を支払えと言ってるようだ。このことがもとで、ムーンとドゥイージル、アーメットとディーヴァに分裂してしまている。
先のドゥイージルの “Dinosaur” は、その裁判費用のためのクラウドファンディングの一環で公開されているようだ。
心情的にはドゥイージルの方に肩入れしたくなるよな。アーメットとディーヴァは他の分野で大した成功もおさめていなさそうだから、父親の遺産を盾に金払えと言ってるようにしか思えない。ただ、アーメットも報道されていることには誤解があるとして、facebook上でドゥイージルに宛てた手紙を公開している。長文なのでちゃんと理解できていないが、ドゥイージルとちゃんと話をしたいのと、フランクの曲を演奏するなということではないみたいなことが書かれていた。
どちらにしろ、お金の問題で揉めてるってことだよね。かつては仲良かったのに、こんな風になるんてね・・・。あの世にいるフランクが見たらなんて思うことか。