クイーン、1989年リリースのアルバム”The Miracle” 、この中のタイトル曲のPVがとても好きです。誰もいないステージで、クイーンに扮した子供達が演奏して歌ってるんだけど、皆メンバーの特徴を掴んでいてそっくりなのです。フレディ・マーキュリー役の子なんか特に上手い!
俺がこのPVの好きなところはそれだけでなく、曲の後半にあって、曲は一旦の盛り上がりの後、サビが再度登場するんだけど、輪唱のようにフレディのヴォーカルが繰り返される部分があるんですよ。”One thing (one thing), we’re all waiting for (we’re all waiting for)” って具合に。その時に子供フレディの後ろに本物フレディが登場して、その後メンバーも出てきて、最後は子供達と一緒に演奏をするのです。ここがとても良いんですよ。
これは確証も無ければどこかで読んだわけでもない、まったくの俺の想像なんだけど、当時のクイーンはフレディ・マーキュリーがエイズを患っていて、それが聞いた他のメンバーとの結束が改めて固くなったと思ってるんですよ。”The Miracle”ってタイトルは偶然ではなく、フレディが自身のことに奇跡が起こって、当時は治療の施しようがないと言われていた病気が良くなることを望んでいたのではないかと思うのです。
そして自身が在籍したクイーンというバンドの音楽を、万が一自分がいなくなっても聴き継がれてほしいと願いがああいうPVになったんじゃないかと俺は考えているのです。これからの未来を担う子供達に伝えて行ってほしいと。そんな気がするのです。
たかだかPVにそこまで意味はないかも知れません。単なる思いつきでこういう風にしたら面白いって発想だけだったかもしれません。ただ俺はこのPVを見るたびにフレディ・マーキュリーがそう思っていたのではと考えるのです。
“The Miracle”と”Innuendo”はどちらもフレディの「生」への希望を感じることができるアルバムなんだよね。