消えた名盤を特集したMusic Magazine 3月号

Music Magazine の3月号は「消えた(?)名盤100 ロック編」と題して、昔のロックガイドには載っていたのに、今では見かけなくなったアルバムを特集している。ざっといくつか挙げてみると

・ドノヴァン 『サンシャイン・スーパーマン』
・アイアン・バタフライ 『ガダ・ダ・ヴィダ』
・ブラッド・スウェット&ティアーズ 『血と汗と涙』
・ユーライア・ヒープ 『対自核』
・グランド・ファンク 『アメリカン・バンド』
・ELO 『アウト・オブ・ザ・ブルー』
・フリートウッド・マック 『噂』
・ブームタウン・ラッツ 『哀愁のマンデイ』

などなど本当に一部だが、これらは確かに俺が80年代や90年代頭までに読んできたロック名盤ガイドには必ず載っていたアルバムだ。

そして高校生だった俺はそんな名盤ガイドに挙げられたこれらのアルバムをいつかは聴きたいと思っていたけれど、結局未だに聴いていないものばかり。そんなことをしているうちに90年代が終わり、2000年代に入り、これらのアルバムを紹介しているロックガイド本にお目にかかることは無くなっていた。

そりゃ確かに時が経って「名盤100選」とかやれば、新しく加わるものがあるのだから逆にはじかれるものも出てくる。しかしだからと言ってこのまま埋もれたままにしておくのもどうだろう?今回のMusic Magazine はまさにそんな特集。かつて定番とされていたアルバムに再び光を当てようとする良い特集だと思った。

ミュージックマガジン
この表紙にもなっている、ピーター・フランプトンの『フランプトン・カムズ・アライヴ』は1976年最大のヒットアルバム。2枚組にも関わらず全米で800万以上を売り上げ、年間チャートの1位にもなったモンスター・アルバムだった。しかしこのフランプトンのアイドルのようなルックスと、この売れすぎ感が今じゃコアなロック好きからは敬遠されている。

俺は高校生の時(80年代半ば)にこのアルバムを入手して以来、最も好きなアルバム10枚を挙げたら必ずエントリーさせている。ポップな感じもありキャッチーで、確かに普段ソニック・ユースとか聴いている人が聴いているようなアルバムではないかもしれない。しかし、これは紛れもない名盤であり、優れたライヴ・アルバムの1つである。