The John Lennon Collection
BARKSニュースより
“今ならお得、歴史的アーティストのベストが一斉プライスダウン”
EMI系のアーチストのベスト盤が3ヶ月限定でお得な値段で発売されるとか。また出たよ、商売上手め!と皮肉を込めて言い放とうと思ったが、今回ばかりは俺も惹かれてしまった。そう、写真の『ジョン・レノン・コレクション』。20年前にCD化されたときに買って持っていたのだけど、ある時に極貧だったこともあって泣く泣く手放したことがあり、いずれまた入手するだろうと思ってそのまま時が過ぎてしまっていた。
その間にジョンのベスト盤ってのは『レノン・レジェンド~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジョン・レノン~』と『ワーキング・クラス・ヒーロー』という2種類が出ている。
だけど俺はどうもこの2枚を買う気にはなれなかった。前者は『ジョン・レノン・コレクション』とほぼ変わらない選曲だし、後者は2枚組というボリュームから、それだったらオリジナル・アルバムを買うほうがいいような気がした。
そして何よりもこの2枚を受け入れられない最大の理由。「ジョン・レノン=愛と平和」というイメージで売られているような気がするからだ。
90年以降、やたらとこのイメージでジョンという人が描かれ、これにはヨーコさんも絡んでいるかもしれないが、そこからはジョンの人間味を感じることができない。
ただ『ジョン・レノン・コレクション』は違う。このアルバムはジョンの死後の1982年にリリースされたこともあって、「人間、ジョン・レノン」を感じた。まだ愛と平和の使者みたいなイメージは全く無かった頃。当時友達からLPレコードを借り、20年前にCD化されたときに買って聴き、これこそジョンの究極のベスト盤と思ってきたからやはり後発のベスト盤にはそそられないのだと思う。
このジャケットの写真はジョンの生前最後のフォトショット、1980年12月8日に撮られたものなんだよね。俺はこのジョンの表情がものすごく好きだ。