中学生の頃に、ポール・マッカートニーの『タッグ・オブ・ウォー』というアルバムが出て、ビートルズも含めて高校生ぐらいまではよく聴いていた。だけどハタチぐらいになると自然とパンクとかの方向へいって、「ポールなんてダサくて聴いてられねえよ」なんて言い出す。
もうそこからチェックすることもなく、東京ドームでアビー・ロード・メドレーやろうが、そんなことは興味の対象外となっていた。
だけどビートルズの『アンソロジー』はチェックしている不思議。そしてつい先日、90年代以降のポールのアルバムを1枚、初めてまともに聴いた。
それが97年発表の『フレイミング・パイ』。なんの予備知識もなかった。あったのはジェフ・リンとジョージ・マーティンのプロデュースってことぐらい。ちょうど『アンソロジー』プロジェクトの直後ってところか。
これが良いんだよ!どこをとってもポール・マッカートニーのメロディだし、昔となんら変わっていない。変わったのは声がやや衰えていた(80年代のアルバムと比べて)ことぐらいか。しかもスティーヴ・ミラーとの共作が何曲かあるが、それらが抜群にいい。
ちょっと軽視しすぎていたかもしれない。俺にはこういうことがよくある。2年ぐらい前からローリング・ストーンズの『ビガー・バン』を薦められているけど、それだってまだ聴いていない。きっとあと7年ぐらいしてから聴いて、これと同じことを言ってるんだろうな(笑)