10月19日にDYGL(デイグロー)のジャパン・ツアーの最終日公演を観てきた。恐らくこのブログを定期的に見てくれる人にとっては馴染みのないバンドだろうから簡単に説明すると、4人組の日本のバンドである。
それなのに「ジャパン・ツアー」とはこれ如何にと思うだろうが、彼らの拠点はロンドンで海外でのライヴの数も多い。結成は2012年、これまでにミニアルバム1枚とアルバム2枚をリリースしている。
まずはこの日のセットリスト
- Hard To Love
- Let It Sway
- Let’s Get Into Your Car
- Spit It Out
- Slizzard
- Boys On TV
- Bad Kicks
- Only You (An Empty Room)
- An Ordinary Love
- Behind The Sun
- A Paper Dream
- I’ve Got To Say It’s True
- As She Knows
- Thousand Miles
- Waste Of Time
- Nashville
- Come Together
- Don’t You Wanna Dance In This Heaven?
Encore - Don’t Know Where It Is
- All I Want
このバンドを知ってからずっとSpotifyでアルバムを聴いてきたんだけど、音源ではなかなか再現できないライヴのパワーが余すことなく披露されていた。1曲目の “Hard To Love” こそポップな響きではあるけど、2曲目から激しく飛ばす。”Spit It Out”の後半ではアンプの音量がさらに増してザ・フーのような演奏になっていった。
彼らは60年代から00年代までのロックを行き来しながらも、これが10年代のロック・ミュージックだと主張しているように感じた。。サイケデリックだったりハードロック、パンク、オルタナティヴといったいろいろな面を持ちながらも一本筋の通った音を鳴らしていく。
歌詞は全部英語なのに、MCは日本語なのでそのギャップがまたいい。ヴォーカル&ギターの秋山くんはグローバルな視点で物事をみていて、俺が20代の頃なんてそんなことまったく考えてなかったよなぁなんて思ったりして、今の若い子たちはみんな物事ちゃんと考えているなとよく思ったりする(閑話休題)。
まさに現代のパンクともいえる “Bad Kicks”では「消費税10%にムカついている」というMCで怒涛のように始まってモッシュ状態が凄かった。俺も年甲斐もなくあの場に入りたいと思ったよ。
そこから “Only You (An Empty Room)” と”An Ordinary Love”のメロウさに聴き入って、その後から後半の盛り上がりに流れ込んでいく展開が良かった。以前からTwitterで “Nashville” からの流れが特に最高というつぶやきを見てとても楽しみにしていたんだけど、この曲からの”Come Together”はもはや反則と言っていいレベル。完璧じゃないか。因みに”Nashville”は彼らの曲の中では珍しくアメリカン・ロック(ニール・ヤングが激しい曲をやっているような)を感じさせてくれる曲。
本編の最後は “Don’t You Wanna Dance In This Heaven?” だったが、その前のMCが長い(笑)。言いたいことはたくさんあるんだろうし、ファンのためにやってるのではなく自分たちが聴きたい曲を作っているという姿勢も良いね。それで結果的にファンが付いてきているんだからブレてないってことなんだろう。
結論として、「凄いバンドを観た。また観たい。」となった。今後も彼らをチェックしていきたい。
なお、今回のライヴのセットリストをもとにSpotifyでプレイリストを作ったので、ここにもリンクを貼っておきます。
なお、会場の物販でアルバムを2枚とも購入したのは言うまでもない。やはりストリーミングよりもフィジカルでインポートした方ものをデバイスに入れて聴く方がいいわ。以前よりもへヴィ・ローテーションとなっているし。