2024年もあと1か月を切り、各メディアや個人が今年のベストアルバムを発表している。そんな中、米・Pitchforkが発表した「The 50 Best Albums of 2024」で1位となったのが今回紹介するCindy Leeの”Diamond Jubilee”である。
俺自身もPitchforkの発表を見たことでこのアルバムを知ったので、まだ新参者ではある。そしてCindy Leeについても初めて見る名前だった。
Cindy Leeは、かつて存在したWomenというカナダのバンドで、ヴォーカルとギターだったPatrick Flegel(パトリック・フリーゲル)によるソロ・プロジェクトで、ドラァグクイーンとしての活動名だそうだ。
このアルバムは、2024年にリリースされているにも関わらず、レコードやCDでは「まだ」発売されていない。当初はYouTubeで聴くか、Web1.0時代のような作りのオフィシャルからダウンロードするという、商業主義からは切り離された形でのリリースだった。
ようやくBandcampでダウンロード販売が始まり、フィジカル・リリースもLP3枚組、CD2枚組というフォーマットで2025年になってからリリースされるようだ。
Diamond Jubilee, by Cindy Lee
32 track album
さて内容だが、一言でいうならローファイサイケになるだろうか。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとフォークロックを混ぜたような音で、個人的にはドンピシャだった。しかもアメリカのロードムービーとかで流れそうな雰囲気もあって、いまではなかなか体験できないアメリカン・ロックという感じもある。
そんな曲が32曲、2時間も収録されているってわけだ。2024年とは思えないタイプの音楽だが、俺も一聴して引き込まれてしまった。かなり気に入っている。