Chicago / Chicago V
彼らの4枚目のアルバムは『シカゴ・アット・カーネギー・ホール』というライヴアルバムで、それまでの3枚のアルバムの集大成とも言えるもので、なんとアナログでは4枚組というとんでもないボリュームでリリースされている。CD化では3枚だったが、後の再発ではボーナスディスク曲が入って、アナログ時代と同じ4枚組!だけど俺は未聴なので今回は飛ばして、5枚目のアルバムである。
Chicago / Chicago V (1972)
01. A Hit By Varese
02. All Is Well
03. Now That You’ve Gone
04. Dialogue(Part I)
05. Dialogue(part II)
06. While The City Sleeps
07. Saturday In The Park
08. State Of The Union
09. Goodbye
10. Alma Mater
5枚目にしてやっとLP1枚もののアルバムを出すなんて、後にも先にも彼らだけだろう。それだけ表現したいことや言いたいことがあったのかなと思う。このアルバムはそれまで大作主義だったのをもっと凝縮したかのような濃さがある。そしてこのアルバムの大きな特徴として、03と10を除く8曲がロバート・ラム作の曲であること。個人的には、シカゴをバラードばかりのグループと思っている人に最初に勧めたいのがこのアルバム。最初の3枚よりも聴きやすくなったが、それでも男臭いロックが並んでいる。01を聴いてそれが分からないのであればもうあなたにシカゴの良さは分からないよと言いたくなる。続く02のコーラスワークは美しく、タイトルが示す通り「会話」である04と05、そしてあまりにも有名な07、あと09も好きだ。このアルバムはアメリカでは9週間1位の座を獲り、その当時のシカゴの最大のヒット作となったそうだ。
なお『シカゴⅤ』の発売1か月前の来日公演ですでに01、04、05、07、08の5曲を披露していて、以前書いた『ライヴ・イン・ジャパン』にも収録されている。当時会場にいた人たちはこれらを新曲として先にライヴとして聴いていたのか。この時期の彼らのライヴを体験してみたかったよなぁ・・・。