1991年を特集した「レココレ」と「炎」

レココレと炎

今月発売された「レコード・コレクターズ」と「炎」は共に1991年を特集している。レココレは表紙に「後世に決定的な影響を与えた作品が生まれた転換点」、炎では「エポックメイキングな名盤が続出した特別な一年を再検証する一冊」と記載されている。

言われてみると1980年代の終わりごろからロックのメインストリームが変わりつつあり、それが決定的となったのが1991年なのかなと思う。それが最も象徴的なのがやはりニルヴァーナの『ネヴァーマインド』なんだろうけど、レココレではもうちょい幅広い視点でシーンの移り変わりを掘り下げていて、一方の炎ではメタリカ、ガンズ・アンド・ローゼス、そしてスキッド・ロウの3バンドを中心に時代の変化を描いていると思う。

そういえば俺もこのブログで10年前の2011年に、やはり1991年にリリースされたアルバムのことを書いていたんだよね。

https://www.tokyo-ongaku.com/?p=725

上の記事の中で俺は

まだ「オルタナティヴ」なんて言葉は使われていなく、しかしロックの世界観も変わってきているなってのを俺たちは感じていた。この時期をリアルタイムで過ごせたのはとても良かった。

なんて書いていたんだけど、一方で当時はキング・クリムゾンやイエスなどのプログレを聴きまくっていたので、当時の新しい価値観には若干の戸惑いもあったことを覚えている。とは言っても、いまとなっては90年代前半にリリースされたアルバム群を聴くことのほうが多いし、上で書いた思いはいまも変わらないね。

ただ、レココレに掲載されたアルバムを眺めると、聴いたことのないのが圧倒的に多いので少しは振り返ってみようかなと思う。

 

ところで、このレココレのAmazonでのカスタマーレビューが酷くて笑ってしまった。特に酷いのがこれ!勝手に引用させてもらうわ。

Amazonのクソレビュー

そもそも、当時、1991年頃の洋楽シーンに全く興味も関心も無いからこそレココレを貪るように読んでたわけでして。
で、あれから30年の時が流れた現在、今回セレクトされてるのをサブスクでつまみ食いしてみても、やはりビビビッと心を動かされることも購買欲も全く湧いてこないのでありました。
どうせふり返えるんなら1931年とか1941年あたりをやってこそレコードコレクターズですよ。買う人は私の他にあと3人位だろうけど。
でもまぁ今や80年前、90年前のスゥイング期に詳しいお抱えライターなんていないだろうし。無理だわな。
こんなつい最近の1991年のガチャガチャした音楽なんて他の雑誌にお任せしちゃいなさいよ。
論評に値しないゴミを無理して持ち上げなくてもよろし。
今後更に1990年代や2000年代に色目を使うのなら購読を止めます。

他にもこれに似たようなことを書いているレビューがあって笑ってしまったよ。読むの止めりゃ良いじゃん。俺なんか興味深い特集の時にしか買ってないし、むしろいつまで60年代70年代ばかり取り上げてるんだよって思ってるからね。

だいたいこういうこと言ってる奴らはそれこそ30年前の1991年頃に特集されていた、60年代や70年代の記事を読んでいたんだろ、それと変わらねえじゃん。いまは2021年なんだよ。30年前の特集をやってもおかしくないだろ。

音楽が形を変えてアップデートされていっても、聴く側がまったくアップデートされていない思考停止になっているのがよく分かるよね。俺Amazonのレココレのカスタマーレビューを眺めることが多いんだけど、結構笑わせてくれるよね。

そういえば昔こんなこと言ってたな俺も。

https://www.tokyo-ongaku.com/?p=171

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