ブラック・カントリー・ニュー・ロード『For The First Time』

Black Country, New Road / For The First Time

Black Country, New Road / For The First Time

俺にしては珍しく、いまの新しいバンドの紹介である。イギリス出身の7人組、ブラック・カントリー・ニュー・ロード(Black Country, New Road)というバンドで、今日2月5日に1stアルバムとなる “For The First Time” がリリースされた。

いや、これがね、とても良いんですよ。曲を聴いた率直な感想は「今もこういうバンドいるんだねえ」というものだった。どういうことかと言うと、最近チェックしているバンドやミュージシャンは一様に1曲1曲が短いことが多く、ロックというフォーマットについてもあまり気にしていないような、そんな印象を漠然と抱いていた。

それはそれで2020年前後の音楽の流行りなんだなと思っていたから良いんだけど、久々にガツンとやられたのが彼らBCNRだった。

この “Sunglasses” という曲がとにかく良い。静かなイントロから始まり、スポークン・ワードのようなヴォーカル、徐々に盛り上がりをみせてからの転調でフリージャズのような激しさを増していく約9分の曲。これはアルバムが欲しいと思い、しかもカセットテープを注文してしまった。

  1. Instrumental
  2. Athens, France
  3. Science Fair
  4. Sunglasses
  5. Track X
  6. Opus

“For The First Time” はわずか6曲ながらも1曲が長く、聴きようによってはキング・クリムゾンみたいだったりする。彼らを形容する際にポスト・ロックという言葉をいくつかの記事で見かけたが、俺にはその辺はよくわからない。

ただ、アルバム発表前からライヴはすべてソールド・アウトだったり、グラストンベリーにも呼ばれたり、キム・ゴードンとエド・オブライアン(レディオヘッド)らとフランスのテレビで共演したり、”Sunglasses” がメディアで大絶賛されたりと、何かと話題だったようだ。

Twitterでバンド名で検索すると絶賛のツイートが多数見られるので、つまりはそういうことなんだろうな。あと面白いのが、重苦しくて激しい楽曲ばかりなのに、これをやっているメンバーたちのルックスが普通というか、アーチスト写真からは音は想像できないよなってところ。そんなところも含めて要注目のバンドであると思う。

 

ちなみに、俺がこのバンドを知ったきっかけは数週間前にSNSで話題になった高校生テクノバンド LAUSBUBのメンバーがTwitterで名前を挙げていたのを見て、どんなバンドなのかと気になって聴いてみたってわけだ。

俺はもうとっくにおっさんなので、いまの若いミュージシャンの情報をキャッチするアンテナが皆無に等しく、若い子たちのツイートや発言を参考にしながらSpotifyでチェックすると面白い音楽を得ることができなと、最近になってようやく気が付いたというわけですよ。

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