江口ニカが一十三十一だと今になって知る

流線形と一十三十一
左:流線形 / TOKYO SNIPER
右:一十三十一 / City Dive

写真左は、流線形が2006年にリリースしたフル・アルバム”TOKYO SNIPER”。かれこれ10年、俺の愛聴盤となっている。クニモンド瀧口を中心とした現在はユニットで、70年代から80年代にかけてのシティ・ポップと呼ばれる音楽要素を今に伝えている。どこか懐かしさを感じるメロディは俺みたいな中年はもちろん、若い人にも響くんじゃないかと思う。このアルバムのヴォーカルには「江口ニカ(えぐちにか)」という女性がクレジットされていて、俺はこのヴォーカルがとても気に入っている。だから一時期、この人は他の作品に参加していないのかと気にしてはいたのだけど、このアルバム以外で名前を見ることはなかったので、きっとこれだけなんだろうと長年思っていた。何せ「21歳の美大生ヴォーカリスト」という設定だったと思うので。

時は流れて、先日ビルボード・ライヴ東京にて、一十三十一(ひとみとい)のライヴ情報を見たときに、「2012年の”City Dive”再現ライヴ」だとか「シティ・ポップの名盤」的な紹介を目にして「シティ・ポップだって、流線形みたいなのかな」なんて思いながらこの変わった名前の人についてググってみたら「一十三十一=江口ニカ」みたいな情報をいくつか発見し、実は江口ニカとは一十三十一の変名だということを知った。一十三十一って結構前からいる人なのに、いまさらながらだけど同一人物ということを知ったのです。

余談だけど、ビルボード・ライヴ東京ではブラジルのレジェンド的存在であるエドゥ・ロボのライヴを観てきたのです。ボサノヴァ黎明期から活躍している人で、味わい深いヴォーカルを堪能してきました。閑話休題。

ビルボード・ライヴ東京から帰宅した俺はすぐにYouTubeで一十三十一を検索し、「Dive」という曲を聴く。そうそうこの声!間違いなく同じ人!なんと調べてみると2003年にはデビューしていて、途中ポリープで休養し、その後はビルボードのレーベルからシティ・ポップ路線のアルバムを出しているというではないか。しかも”City Dive”は復帰後第1弾でクニモンド瀧口プロデュース!これはクオリティは保証されたようなものと確信し、すぐにアマゾンでポチってしまった。それが写真右のCDです。

届いて丸1日も経っていないのに4回ぐらいリピートして聴きまくっています。今までは”TOKYO SNIPER”だけでしか彼女のヴォーカルを聴くことができないと思っていたのに、ほかにもまだ何枚もあるわけですよ。これは楽しみが増えました。そしてなぜ2012年リリースの”City Dive”を買ったのか?それ以降も3枚出ているというのに。答えは単純で、ビルボード・ライヴで5月に行われる”City Dive”再現ライヴに行こうかなと考えているからです。

で、この”City Dive”は前述したように、流線形のクニモンド瀧口のプロデュースで、曲もいくつか手掛けている。一聴して気になった曲は実はこのクニモンドさん作曲の曲ばかりで、流線形もそうなんだけど、実に良いメロディを書くよなぁって思っている。その後のアルバムにも係っている(もしくはプロデュース?そこまで確認できていない)ようだから追々聴いていこうと思っている。クニモンドさんとはかつてあることで顔見知りだったけど今では遠い存在となってしまった。しかしこうして彼の仕事をさらに知ることになったことと、江口ニカもとい一十三十一とのコラボレーションが他にあったということが嬉しい。

ところで「江口ニカ」と変名にしたのは、やはりレコード会社の関係ですかね!?俺はそう見てるけど。

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