なんと、スティーリー・ダンが”The Second Arrangement”をライヴで演奏していた

 

Gaucho Outtakes

今さらな話で申し訳ないんだけど、スティーリー・ダンがあの”The Second Arrangement”をライヴで演奏していたのです。”The Second Arrangement”とは、1980年のアルバム『ガウチョ』のレコーディングで録音されたものの、当時のアシスタント・エンジニアが誤って録音したテープを消してしまい、再度録音したものの結局ボツとなり、長らくブートレグで聴かれている曲のことです。この曲の消去事件をはじめ、『エイジャ(彩)』の大成功によるプレッシャーや、ウォルター・ベッカーのドラッグ問題などが積み重なって出来上がった『ガウチョ』はポップ・ミュージックとしてはギリギリの究極さともいえる完成度であるものの、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーはコンビを解消することになってしまったのです。

これは、アシスタント・エンジニアに消去されたあとに再度録音に臨んだバージョンと言われています。これを聴く限りではこのバージョンでアルバムに収録するのはいまいちかなと思ってしまいます。スティーリー・ダンはこのアルバムの録音で、エンジニアのロジャー・ニコルスが開発した「ウェンデル」というドラム・マシーンの1種を使っているんだけど、このウェンデルによるリズム・トラックがなんとなく伝わってくる感じがします。きっとこのリズム・トラックをもとにドラマーの音を重ねていったのかなと想像しますが、とにかくこのバージョンはまだ制作過程の途中で諦めたのだろうと思います。

さて、その”The Second Arrangement”をライヴで行っているというのは今をさること3年前、2011年のこと。観客による録画ですが、これはまさしくあの”The Second Arrangement”です。ビックリしました。実は俺は2000年にスティーリー・ダンが本格的に再始動してからずっと、この曲をひょんなことからやったりしてと思っていましたが、本当にやっていたとは。でも今ごろ知るとかチェック不足だった・・・・。

あとは、この曲を今のパーマネントなバンド体制で録音して、アルバムの中の1曲として発表してくれないだろうかという願いがあります。こうしてライヴで演奏するということは、今のバンドである程度納得のいくクオリティのものができているのだろうから。はやくアルバム作ってくれないだろうか。

コメント

  1. GAOHEWGII より:


    hiroumi様 こんばんは

    自分は知りませんでしたが
    随分かわいそうな境遇の曲ですね。

    確かにきちんとしたヴァージョンで録音して欲しくなるかも。

    最近のスティーリーダンの映像を初めて見ましたが
    おじいちゃんバンドもとてもかっこいい!

  2. hiroumi より:


    GAOHEWGIIさん

    この曲は最初に録音したバージョンが大変素晴らしかったらしいですが、
    消されてから再度挑戦したものの、最初の感じが出なかったのでボツになったそうです。
    2000年代に復活してから、この曲を再度録音してくないかなと長年思ってきましたが、
    なんだか夢でもなさそうな気がする今日この頃ですw

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