ポール・マッカートニー、1980年に発表した2枚目のソロ・アルバム。
1stはビートルズ解散後すぐにリリースされ、その後ウィングスを結成したので、
ソロ名義ではこれが2枚目となるってことだ。
90年代に再発した際のCDをかつて持っていたのだが、
諸事情で手放して以来まったく聴いておらず、
このたびポール・マッカートニー・アーカイブ・コレクションとしてリマスターされ、
さらにボーナスディスクがついた2枚組仕様で出たので勢いで買ってきた。
なんだか3CD+DVD なんて豪華版もあったが、それはパス。そこまで入れ込んでないw
ところでポールの最初のソロもだったけど、この『Ⅱ』は出た当時は賛否両論だった。
「ポールがテクノポップ?」みたいな感じだったのかな。
1980年1月にウィングスとして来日した際に、大麻不法所持で成田空港で逮捕され、
数日拘留の後に強制帰国させられたんだけど、その頃ポールが聴いていたのが
ディーボだのYMOなんかのテクノポップで、その要素を取り入れて自宅でひとりで
録音したのが『マッカートニーⅡ』って訳なんだな。
ただし全曲テクノってわけじゃない。
Disc1
01.Coming Up
02.Temporary Secretary
03.On The Way
04.Waterfalls
05.Nobody Knows
06.Front Parlour
07.Summer’s Day Song
08.Frozen Jap
09.Bogey Music
10.Darkroom
11.One Of These Days
Disc2
01.Blue Sway
02.Coming Up (Live at Glasgow 1979)
03.Check My Machine
04.Bogey Wobble
05.Secret Friend
06.Mr H Atom / You Know I’ll Get You Baby
07.Wonderful Christmas
08.All You Horse Riders / Blue Sway
Disc1が本来のアルバムで、ここからは”Coming Up”と”Waterfalls”がヒットして、
アルバムとしても全米3位、全英1位と、記録だけ見ると成功しているというのに、
これを「駄作」という人は結構いる。
ここにはチープなテクノポップやブルース、バラードと、割と支離滅裂に並んでいると思う。
それが駄作といわれる所以だと思うけど、多くはテクノっぽいことやる必要なくね?って
思われたのが大きかったんだろうと。
でもね、俺はこのアルバム大好きなのですよ。
“Coming Up”から、モロテクノなイントロの”Temporary Secretary”への流れなんか
すごくカッコイイし、かと思えば”Waterfalls”のベタなバラードとか、おふざけみたいな
“Bogey Music”とか、確かにいろんなタイプの曲が入っているけど、どれも最高じゃないか。
駄作と言わないでくれよ!
でもそう言うことで、世間が求めるポール・マッカートニーのレベルが分かるんだから、
それはそれでこのアルバムの存在にはちゃんと意味があるってものだなって思う。
ちなみにDisc2はシングルのB面とかに入っていた曲などを集めたボーナスディスクなんだけど、
これはこれで面白い。10分ぐらいの長尺曲もあったりするし。
でもひとつ不満があって、90年代に出たCDのボーナストラックに入っていた
“Goodnight Tonight”って曲が入っていないじゃないか!あの曲好きだったのに・・・。
で、俺はポールのソロ・アルバムでは『タッグ・オブ・ウォー』が好きなので、
早く再発してほしいところだな。前回は無かったボーナストラックも追加してくれるといいんだけどな。
コメント
hiroumiさん、今晩は!
この「McCartney Ⅱ」が再評価されるようになるにはまだ時間がかかるのかもしれませんね。「McCartney」でさえ再評価されるまでリリースから大変な時間を要しましたから。きっとhiromumiさんがこの記事のタイトルで「駄作と言うんじゃない!」と書かれたように、はっきりと主張する人がどんどん増えれば、再評価も早くなるかもしれません。
JUN LEMONさん
やはりそう思いますかw
「マッカートニーⅡ」が評価されるのはまだまだ先って気がします、確かに。
自分のほかにもこのアルバムを絶賛してくれる人が現れて欲しいものです。
いや、いるでしょうけどw