チョコクロワッサン日記8

前に「チョコクロワッサン日記4」で書いたようなことがもうひとつあった。

やはり雑誌か何かで募集されていた「仲間募集」的な何かで、投稿主は女性で、当時住んでいた同じ市内の人だった。要はロック好きが集まって酒でも飲みましょうと。近くに住んでいるっぽい人だったので俺は連絡を取ったんだよ、女性だし。

それで電話で話をするようになってそれなりに話が合った。じゃあ他に連絡をくれた人を集めて飲みましょうということになってある日集まったんだよね。男4人の女2人。

主催の女性は美人か顔立ちだったのを覚えている。俺は彼女の斜め向かいに座っていて、まあみんなと音楽の話をしながら楽しんでいたのです。そんな中でもう一人の女が俺にこう言ったんだよ。

「あんたみたいなタイプのロックファンがいちばん嫌いなの」と。

当時の俺は痩せていて色も白くてオタクだったのでそんな風に思う人がいてもおかしくはない。そういうのがいろいろ聴いてますみたいにしているのが嫌いなんだって。一瞬その場が凍り付いたのを覚えている。主催の彼女はどうしたらいいのか困ったような顔をしていた。

俺は「ああそうですか、別に構いませんよ」とかそんなようなことを返した。

その女がトイレに行った際に、主催の彼女が「気を悪くするようなことになってごめんなさい」と謝ってきた。その時俺はむしろスルーしておいてもらいたいと思っていたので、気にしないでくれと素っ気なく返してしまった。

それ以降はあまり覚えてなくて、お開きとなった際に女性2人は帰ったが男4人でまだ残っていて、他の奴らが「なんなんだよあの女」なんて言ってくれてたのを覚えている。

翌日かその後に主催の彼女からの留守電が入っていて、俺が気を悪くしているんじゃないかと気遣ってくれるメッセージが入っていた。その後も1回留守電が入っていたが、俺は電話を返すことはなく、そのまま音信不通になった。

もう無理に同じ趣味の仲間を探そうとしないでいいやって思っていたんだよね。この時ぐらいからだったかな、同じ音楽が好きでも分かり合えないと思うようになったのは。

でも今思うとさ、もったいなことしているよね俺。何で電話しなかったんだよ。