オリジナル・ラブのアルバムを勝手にランキング&苦手な曲(3)

オリジナル・ラブのアルバムを勝手にランク付けして、さらに苦手な曲を選ぶ、その最終回です。すでにアルバム10枚に対して苦手な曲を選んでいますが、今さらながら難しいですね。苦手と言っても、CD流せば歌ったりしているし、無理やり感があるような気もしますが。

■第11位『EYES』(1993年)

オリジナル・ラブ / EYES

このアルバムはですね、収録された曲うんぬんよりも、まずジャケットがいただけないのです。もうちょっとどうにかならなかったのかと常々思います。曲はどれも夏向けな印象で、かつて俺はこのアルバムを「オアシスのある暑さ」と例えて、『風の歌を聴け』を「サバンナの暑さ」と違いを述べたことがあります。

オススメ曲は「WALL FLOWER」と「砂の花」。
苦手なのが「いつか見上げた空に」。

■第12位『結晶』(1992年)

オリジナル・ラブ / 結晶

このアルバムは好きな人が多いだろうから、俺のこの位置づけにはマジかよって思う人多数なんじゃないかと思います。ひとつはリアルタムじゃないことと、あとひとつは例えば「スキャンダル」は「SUNNY SIDE OF ORIGINAL LOVE」のテイクから先に入ってかつ、そっちのほうが好きなのです。もしこのランキングに「SUNNY~」を含めたら2位確実なぐらい好きなんですよね。だからオリジナルなテイクとなるこのアルバムのプライオリティはかなり低いのです。あ、でも「ヴィーナス」はこのアルバムのテイクの方が好きです。

オススメ曲は「心理学」、「愛のサーキット」
苦手なのは「フェアウェル フェアウェル」、印象が薄いからだと思う。

■第13位『RAINBOW RACE』(1995年)

オリジナル・ラブ / RAINBOW RACE

最初の5曲までは完璧なんですよ!だけど・・・6曲目以降からテンションが落ちちゃう、ちょっと弱い気がしてしょうがないのです。ロックのアルバムでもよくありますよね、A面は最高なのにB面がちょっと弱いとかその逆とか、そういうアルバムです俺にとっては。アルバム単位で最も聴く回数が少ないと思うのがこれかな。

オススメ曲は「夢を見る人」、「Your Song」、「流星都市」
苦手なのが、上に書いた理由のもととなる「夏着の女たちへ」と「ホモ・エレクトス」。

■第14位『白熱』(2011年)

オリジナル・ラブ / 白熱

『東京 飛行』から5年ぶりに出た時はとても嬉しかったし、何度も何度もリピートしましたね。ひとり多重録音ということもあって、手作り感が強いのが今となるとかえって粗として見えてしまう気がします。あと録音の状態もインディーズバンドの自主製作盤みたいだし。良い曲が多いだけにそこが残念。でもこの後に『エレクトリックセクシー』を経て『ラヴァーマン』に繋がっていくので、重要なアルバムであることには変わりない。

オススメ曲は「ハイビスカス」、「春のラブバラッド」
苦手なのは「カミングスーン」。かつて「ディランとブレンダ」という曲をここまで改編したのは凄いと思うけど、歌詞の題材がだんだんと色褪せていく印象があります。ライヴでやってくれればもちろん盛り上がりますが。今だからそう思う。

■第15位『踊る太陽』(2003年)

オリジナル・ラブ / 踊る太陽

例えば『EYES』のジャケットは「ダサい」だけど、このアルバムのジャケットは「嫌い」という言葉が相応しい。昭和を感じさせる風貌がもうダメで、曲もいくつかは歌謡曲なんじゃないかと思うようになってきて、その後のライヴでは「東京ブギウギ」を1曲目に持ってきたりとかで、そこで俺はオリジナル・ラブから離れる原因となった。2010年代になってようやくアルバムを受け入れることができていますが、積極的に聴くことが少ない1枚です。

オススメ曲は「美貌の罠」、この曲があるから俺にとっては聴く理由があるというものです。
苦手なのは「のすたるぢや」で、まるで休日の朝の旅番組のオープニング曲みたいなところがなんとも・・・。「ブギー4回戦ボーイ」も苦手なタイプで、アルバムのオープニングが苦手な曲ってのは結構きついですね。

■第16位『街男 街女』(2004年)

オリジナル・ラブ / 街男 街女

そしてラストはこのアルバム。『踊る太陽』のところを読めばこのアルバムがさらに下に来るのが想像できるかと思います。昭和歌謡的な要素はホントこのアルバムだけにしてもらいたいです。確かにやっていることはいつもと変わらないと思うのですよ、だけどそれを構成する音楽が違うだけでどれだけ違うかというのを痛感したアルバムですね。『東京 飛行』のところで書いた、スープを味噌汁のお椀に入れたような感じ。そして田島の歌い方も酔いどれブルースみたいで好きではないのです。2010年にもこのアルバムの事を書いたんだけど、その時から変わってないですね。

オススメ曲「沈黙の薔薇」と「夜の宙返り」
苦手な曲は「築地オーライ」、「銀ジャケットの街男」、「赤い街の入り口」といった昭和歌謡っぽいタイトルの曲たち。そしてこれは声を大にして言いたいのが「YEN」で、この曲は苦手を通り越して嫌いです。なぜ、なぜオリジナル・ラブが「よーく考えようー、お金は大事だよー」みたいな歌を歌うのか!生活感丸出しなこの曲だけは受け入れることができません。でも、アルバム聴けば最近は口ずさんでしまいますけどね。

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以上、オリジナル・ラブのアルバムを勝手にランキング付けして、さらに苦手な曲を発表させていただきました。さて、このシリーズの冒頭で「1枚何かが足りない」と書きましたが、すでにお気づきだと思いますが『キングスロード』が抜けています。いまだに持っていません。カバー・アルバムというのがどうもいただけなくて興味が湧かないのですが、最近ある方のブログの古い記事を読んでちょっと興味持ちましたので、今後考えておきます。

俺は田島がやることなら何でもOKというタイプのファンではないので、ダメだと思うものはダメと言いますが、ファン受けする曲ばかり作ってるようなミュージシャンだったらとっくに飽きているかもしれないし、何をやるか分からないところが田島貴男の魅力のひとつだと今では思っています。またそのうち何か捻くれた企画をひとりで勝手にやらせてもらおうと思っています。

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