KIRINJIの新譜「ネオ」

KIRINJI / ネオ
KIRINJI / ネオ

01. The Great Journey (feat.RHYMESTER)
02. Mr. BOOGIEMAN
03. fake it
04. 恋の気配
05. 失踪
06. 日々是観光
07. ネンネコ
08. あの娘のバースデイ
09. 絶対に晴れて欲しい日
10. 真夏のサーガ

いやぁ、何なんですかKIRINJI、どこへ向かっていくんですか!前作『11』はあくまでも兄弟時代の「続き」という感じだったけど、6人体制となって3年経ち、いよいよ新たなバンドになったという印象ですね。やはりこれでしょ「The Great Journey (feat.RHYMESTER)」。あのKIRINJIにラップですよ、これに驚かないファンはまずいなかったでしょうね。でも今のバンドであれば、あり得なくはないと納得できるんだよね。

アルバムの特徴としては、堀込高樹がメインでヴォーカルを取る曲が収録曲中半分だけで、弓木英梨乃が2曲(02, 08)、コトリンゴが2曲(04, 06は作曲も)、そして今回はベースの千ヶ崎学が初の曲提供&ヴォーカルとなる05を披露している。これは高樹さんの「もう自分がKIRINJIを背負ってると思わなくていいんだ(※1)」というところに繋がるんだろうね。コトリンゴの「恋の気配」が最高に気にいってるが、同時にチガちゃんの「失踪」も素晴らしい。まるで昔のボサノヴァ歌手みたいな雰囲気をだしていて、本人はアート・リンゼイを意識してたそうだけど(※2)。あと、「Mr. BOOGIEMAN」はアイドルの曲だと言われても不思議ではないし、「Negiccoのファンが間違えて買ってもおかしくない」みたいなことを高樹自身が言ってたような(誰か出典教えて)。ネコ好きの俺にとっては「ネンネコ」も素晴らしい。ただネコが寝ているだけを歌っているのに、ネコというものを見事に表現しているところがね。ほんわかしてくるし。そして「真夏のサーガ」、俺はライヴでこの曲を聴いていた時は無駄に大げさなアレンジだなと思っていて、あまり好きではなかったのだけど、こうしてアルバムに収まったことで印象もかなり変わって良いと思えるようになった。

これがKIRINJIのアルバムですよ。6人編成になった時点で受け入れられた人にとっては大傑作に思えるかもしれないけど、今でも兄弟時代を引っ張ってきている人にとってはどうなんだろうね。これもKIRINJIですよ。あとはライヴで「The Great Journey 」でRHYMESTERが参加してくれれば言う事はない。

※1 「ネオ・KIRINJIを語らう KIRINJI × RHYMESTER 座談会」 – 音楽ナタリー
※2 KIRINJIが語る、これまで以上にチームワーク高めてグループの最新型提示した新アルバム『ネオ』で見せる〈ネオ〉な景色とは? – Mikki

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