こうして間違った歴史が作られるという良い例(ボウイとレミー)

Bowie and Lemmy

この写真、デヴィッド・ボウイとモーターヘッドのレミー・キルミスターの2人が写っているのだが、どちらも今では故人となってしまい、写真はボウイの死後に見かけるようになったものだ。これを見て多くの人が「デヴィッド・ボウイとレミーって親交あったんだ」と思ったのではないかと思う。俺も「繋がりあったんだ!?どこで接点あったんだよ?」なんて思ったのだが、騙されてはいけない!この写真はニセモノだ。

ちゃんと海外の記事にその検証がある。
Sorry, That LEMMY & DAVID BOWIE Photo Is A Fake :( – Metal Injection

この記事によると、レミーはフランス人のガールフレンドと一緒に写っている写真が元ネタで、そこにデヴィッド・ボウイを合せている。ボウイはクラウディア・レニアという女性歌手と写っている写真を反転してつかったものだそうだ。それらの元ネタ写真も上記サイトの記事にあるので見ていただきたい。

誰が上の写真を作ったのか分からないけど、今でもTwitterなどでは「デヴィッド・ボウイとレミーって親交あったんだ」なんてコメント共にリツイートされたりしていて、実際に彼ら2人に親交があったのかどうか分からないけど、どちらにしろ写真はニセモノである。そういう事実が伝わらず、写真が拡散されていくことで間違った歴史が作られていくんだなというとても良い例だと思う。きっと俺たちが死んで、100年とか200年後にはとんでもないことが「事実」として拡散されているかもしれないね。音源すらないのにボウイとレミーは同じバンドにいたとかさ。

因みに、写真のレミーはモーターヘッドではなく、その前に在籍していたホークウィンド時代の写真だそうだ。そしてボウイと一緒に写っているクラウディア・レニアは、ボウイが”Aladdin Sane”収録の”Lady Grinning Soul”のインスピレーションとなった女性で、さらにはローリング・ストーンズの”Brown Sugar”のモチーフも彼女だそうだ。

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