レッド・ツェッペリン『フィジカル・グラフィティ』のリマスター

Led Zeppelin / Physical Graffiti [DELUXE CD EDITION 3CD]
Led Zeppelin / Physical Graffiti [DELUXE CD EDITION 3CD]

1975年にリリースされたレッド・ツェッペリン6枚目のアルバム『フィジカル・グラフィティ』の2014年リマスターが出ました。アナログ時代は2枚組でリリースされ、CDでも同じく2枚組ですね。俺は1stこそツェッペリンの最高傑作で、最も好きなアルバムなんだけど2番目に好きなのがこのアルバムなのです。ディスク1の完璧さとディスク2の雑多な感じがいいバランスだなと思っています。いや、アルバムは新曲8曲と過去のアルバムのアウトテイク7曲からなっているので、全体的に雑多なんだけどね。

Disc 1:Original Album
01. Custard Pie
02. The Rover
03. In My Time Of Dying
04. Houses Of The Holy
05. Trampled Under Foot
06. Kashmir
Disc 2
01. In The Light
02. Bron-Yr-Aur
03. Down By The Seaside
04. Ten Years Gone
05. Night Flight
06. The Wanton Song
07. Boogie with Stu
08. Black Country Woman
09. Sick Again

この時点での新曲はDisc1-1, 3, 5, 6, Disc2-1, 4, 6, 9 で、あとは『Ⅲ』『Ⅳ』そして『聖なる館』のアウトテイクだ。そう言われても違和感がないのは、ロバート・プラントのヴォーカルの声質が一貫しているからだと思っている。これが1stや『Ⅱ』のアウトテイクなんてものがあったとして、収録されていたら浮いていただろうと思う。聴いた感じでは一音一音にメリハリがあって、特にDisc2の後半の曲は実はそんなに好きではなかったのが印象が良くなった。俺はこのアルバムは特にボンゾのドラムを昔から注意して聴いているが、やっぱり絶妙なタイム感がツェッペリンを唯一無二のものにしているなと、今回のリマスターを聴いて再認識した。

ところで、今回CDをインポートして気が付いたことがあって、それは”Kashmir”の時間が「8’39″」と表示されていて、LP時代では「9’41″」じゃなかったかと。1分近く短くなったのかと聴いてみても昔から聴いているものと何も変わらない。なんだろうと思って調べてみると、LP時代の「9’41″」は誤りとのこと。俺は30年ぐらいずっと先週までそう認識していたのにね。ついでに”Ten Years Gone”も「6’55″」だと思ってたのが実は「6’35″」なんだとさ。

Disc 3:Companion Audio
01. Brandy & Coke (Trampled Under Foot) (Initial/Rough Mix)
02. Sick Again (Early Version)
03. In My Time Of Dying (Initial / Rough Mix)
04. Houses Of The Holy (Rough Mix With Overdubs)
05. Everybody Makes It Through (In The Light) (Early Version/In Transit)
06. Boogie With Stu (Sunset Sound Mix)
07. Driving Through Kashmir (Kashmir Rough Orchestra Mix)

コンパニオン・オーディオは今までと同様ちょっとしたミックス違い的なものが多く、しかしその中でも02の初期バージョンやまったくアレンジの違う05は聴きものだと思う。だけど欲を言うなら、このアルバム自体が2枚組とボリュームがあるのだから、コンパニオン・オーディオは7曲40分程度と言わずに70分ぐらいは曲を入れて欲しかった。でもこのディスクでもボンゾのドラムが目立っていて、まあいいだろうって気になってしまうんだよね。

さて、次は『プレゼンス』と『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』の2枚が同時に出るかなと見ているが、フェイントで『永遠の詩』だったりしないよね。フル・コンサートで4枚組とかだったら期待しちゃうけど。

コメント

  1. GAOHEWGII より:


    hiroumi 様 こんばんは

    >コンパニオン・オーディオは7曲40分程度と言わずに70分ぐらいは曲を入れて欲しかった。

    自分もこのアルバム、かなり好きだったので
    出し惜しみしているんじゃないか、とガッカリしました。

    ジミーペイジには
    「アルバムを三回買い直しているんだよ!」と言いたいところですが・・・・・・
    多分50th anniversaryで全部放出してくれるに違いない。
    と思うのでグッと堪えます。
    ジミーったら焦らし上手なんだから。

  2. hiroumi より:


    GAOHEWGIIさん
    ツェッペリンはライヴ音源はいろいろ漁っていますが、
    スタジオのアウトテイクはあまりチェックしていないため、
    今回は期待していたのですが曲数が少なくてガッカリ。
    でもコンパニオン・オーディオの中では結構聴いている方かもしれません。
    ひととおり再発が終わってから、別途4枚組ぐらいで何かだしてくれないだろうかと
    密かに期待していますが、、、まあないでしょうねw

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