ビートルズ “Love Me Do”の50周年シングルのこと

The Beatles / Love Me Do

2012年10月5日はビートルズがデビュー曲「ラヴ・ミー・ドゥ」をリリースしてちょうど50年になる。
(調べてみたら、1962年の10月5日は金曜日で、今年も金曜日!)
それを記念して、「ラヴ・ミー・ドゥ」の7インチシングルが再発売されるというニュースがあった。
ところが、いまオフィシャルのストアを見ても、掲載されていない。
売り切れてしまったのかと思ったのだけど、実はこんな記事も出ていた。

Report: Unreleased Beatles ‘Love Me Do’ 50th anniversary single recalled – examiner.com
簡単に言うと、50周年記念で出そうとした「ラヴ・ミー・ドゥ」のテイクが違ってたから回収されたということ。

これはどういうことかというと、「ラヴ・ミー・ドゥ」には大雑把にいうと2種類あって、
ひとつはリンゴ・スターがドラムを叩いているやつで、もうひとつはセッション・ドラマーの
アンディ・ホワイトが叩いているもの。今回50周年でリリースしようとしたシングルには
リンゴのバージョンを入れようとしたところ、間違ってアンディ版が入ってしまったとのこと。
そりゃぁ、リンゴが叩いてるバージョンが入るべきだよな。

ちなみに、なぜ2種類あるのかというと、
1962年9月4日にビートルズはこの曲を録音していたんだけど、その時のリンゴのドラムを
プロデューサーのジョージ・マーティンは良いと思わず、9月11日にアンディを呼んで録音しなおした経緯がある。
そしてデビューした1962年10月5日にリリースされたのはリンゴのバージョンだったのだが、
後にアンディ版に変わってしまって、アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』にもこっちが収録されてしまった。
その後、リンゴのバージョンはマスターテープごと破棄という目に遭ってしまったのこと。
リンゴのバージョンも『パスト・マスターズ』で聴くことはできるのだけど、
マスターテープが無いからレコード起こしの音源をずっと使っているらしい。

もし両者の「ラヴ・ミー・ドゥ」を聴き分けたかったら、バックにタンバリンが入っているかどうかを確認すればいい。
アンディ・ホワイトが叩いているバージョンではリンゴはタンバリンをプレイしているから。
タンバリンが聴こえなかったらそれはリンゴがドラムってこと。
なんかステレオ、モノラルでも微妙な違いがあるんだけど、そこまでは俺も知らないw

さらに蛇足だけど、リンゴの前のドラマー、ピート・ベストによる「ラヴ・ミー・ドゥ」もあって、
それは『アンソロジーVol.1』に入っているよね。

で、結局50周年のシングルはどうなったんだろう?

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