オリジナル・ラブを聴いて来年で20年!(その1)

Original Love albums

【オリジナル・ラブ以前】
やはりここはまず、オリジナル・ラブと出会う前の俺の音楽的嗜好を書いておかないといけないと思う。
私の音楽遍歴(その1)
私の音楽遍歴(その2)
この2つの記事に、俺が中学生までに何を聴いてきたのかが書いてあります。
そして、まだ「その3」が無い訳ですが、その後は60年代70年代ロックに興味を持ち、
すっかりヒットチャートものにも興味を無くしてしまうという感じで、二十歳以降はパンクに
プログレにストーンズにニール・ヤングと、いつの時代の人?って感じになっていたのです。
読んでる雑誌はロッキング・オンとレコード・コレクターズ。
中学生の時からずっと、いわゆる「洋楽至上主義」で、日本の音楽はザ・スターリンを除いては
すべて拒否していました。

【出会い】
たぶん24歳ぐらいの頃だったと思うけど、この頃になると「オリジナル・ラヴ」という文字を
雑誌やら何やらで時々見かけるようになった。
この辺は記憶が定かではないが、以下の3つが俺のファーストコンタクトだった。

 1.ミュージック・マガジンのライヴ評(「心理学」で始まったと書いてあったから『結晶』の頃)
 2.ビール「冬物語」のCM – 高野寛と「Winter’s Tale」を歌っていた。
 3.「サンシャイン・ロマンス」が使われたCM – エアコンか何かだっけ?西田ひかるがでてたやつ

恐らく上の順番だったと思う。2のCMを見て、「良い声だな」と思った。3のCMでも同じく。
そしてひょんなことから「サンシャイン・ロマンス」のCDシングルを入手。
この曲とカップリングの「ティアドロップ」は、それまで俺が描いていたJ-Popとは違うものを感じさせた。
次にFMで聴くようになった「接吻」のCDシングルを購入。
この曲はもちろん、カップリングの「微笑みについて」にかなり惹かれた。

これで俺はいよいよアルバムを買ってみようという気になった。
ちょうど『Sunny Side of Original Love』が出たばかりだったのでこれを購入。
余談だけど、当時俺がどれだけJ-Popに偏見を持っていたかというと、
このアルバムを買うときに、CD屋のJ-Popコーナーへ行くわけじゃないですか。
そこへ「行く」という行為すら恥ずかしくて、友人に見られたら友達失うだろうぐらいの感覚だった。
いまコレを読んでいる皆さんにとってはそんな大げさなって思って笑っているかもしれないが、
俺が中学生ぐらいの頃は、洋楽を聴いている人は日本の音楽は絶対に聴かないという風潮があったのですよ、
洋楽派と歌謡曲派みたいな。
それをずっと引きずってきたから、俺にとってはJ-Popの売り場に居るなんてのは一種の屈辱みたいなものw

そんな複雑な気持ちでどうにか買った『Sunny Side of Original Love』。
当時の俺がすごく夢中になって聴いていたのが、ジャミロクワイの1stアルバム。
このアルバムと『Sunny Side』には共通するものを感じて、一気に惹き込まれたのを今でも覚えている。
アシッドジャズってやつだね、当時でいう。
もっと言ってしまうと「スキャンダル」1曲でやられたという感じ。
なにこのアレンジ!日本にこんな音楽を創る奴がいるんだ!と衝撃を受けた。
そしてこの「バンド」をもっと知りたいと思うようになったわけです。

短期間で過去のアルバムを遡ったと思うのだけど、
最初は1stの『Love! Love! & Love!』と2ndの『結晶』はすぐには好きになれなかった。
なぜかと言うと、田島のヴォーカルが、俺が惹かれたあの声とは違っていたから。
同時期に聴き始めたのがピチカート・ファイヴで、何もわからず『ベリッシマ』を買ったら、
そこで歌っているのが田島で驚いた。オリジナル・ラブのデビュー前に参加していたとは。
こうして俺はオリジナル・ラブを聴くようになったというわけです。

最後は各アルバムの一言レビュー。

Love! Love! & Love! (写真右側上下)
1stアルバムなのに2枚組とか、どんだけ力入れてたんだよレコード会社って思ったね。
まだ田島のヴォーカルが軽くて最初は好きじゃなかったけど、1曲1曲の魅力に徐々にはまっていった。
「Sweat and Sugar Night」「Love Song」が最高に好きかな。

結晶 (写真左下)
個人的には思い入れは少ない。それはなぜかというと、『Sunny Side Of Original Love』に
収録されたこのアルバムの曲の新録音バージョンの方が好きだから。
「心理学」をライヴで聴けたらもう言うことはない。「愛のサーキット」も好き。

Sessions (写真中央上)
上記2枚のアルバムからの曲をリミックスまたは別バージョンにしたアルバム。
当時HMVでアナログを見つけて、誰のアルバムだと思って手に取り、オリジナル・ラブの名前を見て、
「なんだ日本のバンドか、いらね」と通りすぎてしまった。
あと半年ぐらい遅かったら絶対に買っていたのに・・・・という思い出がある。

EYES (写真左上)
やはり冒頭の「Let’s Go」だよね。田島のヴォーカルがいよいよ俺の好きなタイプになっている。
「砂の花」の寺本りえ子さんのバッキング・ヴォーカルが最高に良い!
アルバムのジャケはダサいと思う。浦安で撮ったんだっけ?

Sunny Side Of Original Love (写真中央下)
もう、言うなれば俺の運命を変えた1枚。
このアルバムにリアルタイムで出会ったからこそ、今こうして書いていたりするのだと思う。
当時流行のアシッドジャズ風味の曲が多くて、当時の俺の好みにピッタリ。
そして先ほども書いたけど「スキャンダル」の8分にもわたる長さとアレンジ。
俺にとって曲の「尺」は結構大事で、もしこの曲が5分ぐらいで終わってしまうようであれば、
また印象がかなり違っていたのかもしれない。

つづく。

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