データだけの音楽への思い入れは少ない

CD

“2012年末までにCDの販売が中止される?” – msn オトコブログ

なんだか突然な話だけど、欧米では2012年までにCDの生産を中止して、
データ配信のみにするなんて話がでているようだ。
これが本当だとすると、日本でも遅かれ早かれ同じようなことになるかもしれないね。
確かにAmazon や iTunesストアで曲単位ですぐに購入できるのは便利だし、物質的な場所もとらない。
いくらでもPCに保存できるから曲がいっぱい溜まっていく。

でもね、そんなのでその曲やアーチストへの思い入れなんて生まれるのかなって思う。
しいては音楽をずっと好きでいられるのだろうか?
どれもが単なる「流行りモノ」として消費されて終わるんじゃないかと考えてしまう。

俺が子供だった頃(1970年代)は当然ネットなんてものはなく、テレビかラジオでしか音楽を聴く手段は無かった。
そこで聴いて気に入ったものはラジオからカセットテープに録音するか、レコードを買うという方法だけだった。
買ったLPを開封しながらどんな音楽が聴こえてくるのかワクワクしたり、
それが失敗(好みの音楽ではなかった)だとしても、もとを取るために何度も聴いたりしたものだ。
CD全盛になっても90年代最初の頃はLP時代と変わらず、ブックレットや解説を読みながら情報を得たりしていた。
こうした経験があったからこそ今でも音楽が好きだし、特に若い頃に聴いたものについては思い入れが強い。

音楽がデータとなって、ネットからPC、PCからiPodなどのプレーヤーに移動するだけで、
昔よりもはるかに多くの音楽を聴くことが可能になったが、例え曲に感銘を受けたとしても
その曲にたどり着くまでのプロセスが以前と違って何か味気なく感じてしまう。
だから思い入れも少ないし、すぐに飽きてしまうものが多い。

俺個人の体験で言えば、今でも初めて買ったレコードのことは覚えている。
小遣いをもってデパートのレコード売り場へ1人で行った時のドキドキした感じや、
わずか1枚のシングル盤を選ぶのに悩んだ事など。
あの感覚は2度と味わえないし、だけどもういちど体験してみたいものだ。

CDで同じような体験をした人だっているはず。
そういうモノに触れたからこそ曲に対する思い入れも増すものだと思う。
だから廃れないでほしいよなぁ、、、。
でも時代には逆らえないからね、たとえデータオンリーになっても俺は聴き続けるよ。

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